整備済み中古スマホ市場、2018年は前年比成長率1%へと減速


 
世界全体の整備済み中古スマートフォン市場は、昨年勢いを落とし、前年比成長率1%、出荷台数1億4,000万台となった、とCounterpoint Researchが伝えています。

中国、アメリカでの新品スマートフォンの売上減が影響

新品スマホの売上が中国やアメリカなどの重要国で11%減少したことが、整備済み中古スマホ市場の成長率の鈍化につながったとみられています。
 
しかしながら、整備済み中古スマホ市場の回収エコシステム、ランク付け、修理、オンライン/オフライン販売の在り方が改善したことで一部損失が埋め合わされました
 
「成長した地域もある。インド市場は14%成長し、整備済み中古スマホの出荷台数は約1,400万台ほどに達している。72%のデバイスが中古市場に流れない、エコシステムの整備が初期段階のインドでこの数字はすばらしい。ゆえに大きな成長機会があるだろう」と、Counterpoint Researchの調査ディレクターのトム・カン氏はコメントしています。
 
Counterpointのグラフを見ると日本の整備済み中古スマホ市場も2%成長しているのがわかります。

重要国と整備済み中古スマホ市場の成長率

中古スマホ市場がより成長するためには

「整備済み中古スマホ市場が裾野を広げるには、格付けが標準化され、改善されなければならない。監視システムがゆるく、消費者がきちんと保護されていない市場では、実際の品質が宣伝よりも低い場合があるからだ。人工知能などの新技術を使うことで、有用性や寿命を予測するなど、改善がもたらされるだろう。新しいソフトウェアを使った革新的な格付け方法も開発されている」と、Counterpoint Researchの調査ディレクターのジェフ・フィールドハック氏は述べています。
 
フランス発のケースを独自の色でコーティングしiPhoneの再生品をリブランディングして販売する「Remade」などは整備済み中古スマホ市場を牽引していると言えるかもしれません。
 
2019年の整備済み中古スマホ市場の傾向として、「AppleとSamsungの製品が70%の市場シェアを占めている」「新しいビジネスモデルとマーケットプレイス企業のエコシステムへの参入」「政府による”グリーン”政策の強化」「保証付き製品の割合の上昇」などが挙げられています。
 
 
Source:Counterpoint Research
(lexi)

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