年々増大するAppleの研究開発費が意味するものとは

Apple ティム・クックCEO WWDC 17
 
成長を止めない企業ならではとも言えますが、Apple研究開発費(R&D)は年々増大を続けています。これまでのAppleがそうであったように、将来的にはこれまでとは別の業界で存在感を放つ日が来るかも知れません。

研究開発費が20億ドルペースで増大

Above Avalonによると、Appleが発表した2018年度第2四半期(1〜3月)における研究開発費から予測した、2018年度の研究開発費は140億ドル(約1兆4,700億円)に達するそうです。この140億ドルという数字は、1998年から2011年までAppleが支出してきた研究開発費の総額に匹敵するのですから、いかに同社の研究開発費が増大しているかが分かるというものでしょう。
 
下記のグラフでは、2014年から毎年約20億ドル(約210億円)ペースで支出が増えていることが確認できます。
 

 
止まらない研究開発費の増大から、Appleが製品ラインを拡大する傾向にあると結論づけるのは簡単です。しかしその使い道は、(1)今存在する製品のポートフォリオを拡張、(2)製品のコントロールを強化するためテクノロジーを内製化、(3)未知の製品を開発、と様々な可能性が考えられるでしょう。とくに(2)については、先日もディスプレイを自前で開発するとの観測が浮上したばかりです。
 
また収益ベースでみると、それほど研究開発費が占める割合が拡大しているわけでもありません。例えば、2001年における研究開発費の占める割合は収益の8.0%ですが、その時よりも10倍近くに研究開発費が増大した2018年は5.3%に収まっています。
 

スマートグラスか車か

AppleがiPhoneにいつまでもしがみ続けていることはないでしょう。
 

 
事実、コンピュータ、音楽業界、そしてスマートフォンと、時代に応じてAppleは様々な業界を渡り歩いてきました。現在幅広く観測されているだけでも、Appleはスマートグラス自動運転システムの開発を手がけていると言われています。
 
 
Source:Above Avalon
(kihachi)

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