Amazon Echoなどのホームスピーカーに標準搭載されている、バーチャルアシスタントのAlexaが、2018年後半にも一部のWindows 10パソコンで利用可能になることが報じられています。
AmazonとMicrosoftは友好関係に
Amazonは、AIアシスタント搭載のホームスピーカー、Amazon Echoの勢力拡大に躍起になっており、Google Homeを提供するGoogleとは敵対関係にあるとされています。しかしながら同社は、Microsoftとは友好関係を結んでいることが明らかになっています。
AmazonとMicrosoftは昨年、AmazonのバーチャルアシスタントAlexaと、Microsoftが開発するAIアシスタントCortanaが、Windows 10パソコン上で「互いに話せるようにする」計画を発表しました。
Acer、Asus、HPの一部PCでAlexaが利用可能
AmazonのAlexa部門の上級副社長を務めるスティーブ・ラブチン氏は、「パソコン上でのAlexaへのハンズフリーアクセスは、様々な用途において顧客の助けになる」と、8日発表のAcerのプレスリリースで語っています。
現在、Windows 10パソコン上でのAlexaの搭載を発表しているのは、上述のAcerとAsus、HPの3社です。
AcerのPCでは、Aspire、Spin、Switch、Swiftノートパソコンと、Aspireのデスクトップコンピュータの一部にAlexaが搭載される予定とのことです。
また、Asusのノートパソコンでは、ZenBookとVivoBookにAlexa搭載が計画されており、HPにいたっては、Amazon Echoのデザインに非常に似たデスクトップPCのPavilion Waveを発表しているほどです。
HP Pavilion Wave
Alexa搭載のWindows 10コンピュータには、IntelのSmart Sound Technologyや、新型のDSP(デジタル信号プロセッサ)アーキテクチャに基づいたチップが内蔵されており、Alexaを介したハンズフリーでのPC操作に適しているとされています。
AmazonとMicrosoftの計画とは別?
AmazonとPCブランドとの間のAlexa導入のパートナーシップは、前述のAmazonとMicrosoftの「AlexaとCortanaが互いに話せるようにする」計画とは別物だといわれています。
Windowsパソコンに向かって、「ヘイ!Cortana、Alexaを開いてくれ」と呼びかけるだけで、Alexaの持つ25,000のスキルとその他の機能にアクセスできるようにする計画は、昨年12月までに実現される予定でしたが、未だその目処は立っていません。
AmazonとMicrosoftの計画に、今のところ変更は発表されていませんが、AmazonがPCブランドと組んでWindows 10ユーザーにAlexaを届けるのが先行するとみられています。
Source:Ars Technica
Photo:HP
(lexi)