Apple製品を含む様々な電子機器の分解で知られるiFixitが、発売されたばかりの高性能Mac、iMac Proを分解、報告書を公開しています。今回分解したのは、8コア、32GB RAM、1TB SSDのエントリーモデルです。
RAMは増設可能
Appleは昨年6月の時点で、iMac Proのメモリについて、ユーザーが交換・増設できない仕様になっていると述べていました。 しかしiFixitは分解の結果、CPUとRAMはどちらもモジュラー式になっており、修理やアップグレードが可能だと結論づけています。
実際分解の過程で、iFixitは32GBのRAMを128GBへと増設してみせています。
RAMは増設可能
空冷効果が向上
ストレージはiMacのHDDからツインSSDへと変更され、それによってできた空きスペースに、空冷のための大きなデュアルファンが収められています。冷却のためとして、背面に大きな通風口が設けられ、空冷能力が80%アップしたとiFixitは述べています。
なおSSDもモジュラー式になっているものの、こちらはAppleのカスタム製であるため、交換は可能なものの難易度が高いようです。
空冷用の巨大なデュアルファン
T2チップと謎のチップ
そしてSSDスロットの近くには、Appleのカスタムチップが2個ありました。1つは「T2」チップ(赤枠)で、2016年型MacBook ProのTouch Barに搭載されているT1チップの後継です。
しかしもう1つの「338S00268」チップ(オレンジ枠)の正体は不明で、iFixitは当初、iPhone7から搭載が始まったA10 Fusionコプロセッサと見ていましたが、サイズが小さすぎることから、電源ICではないかと推測しています。
T2チップと謎のチップ
修理はかなり難しそう
iFixitはiMac Proの総合的な修理難易度スコアは、10点満点中3点と評価しています。メモリ、CPU、SSDはモジュラー式であるものの、主要な換装可能パーツがロジックボードの裏にあるためにそこまでたどり着くのが大変なこと、GPUがはんだ付けされていることなどを減点の理由として挙げています。
Source:iFixit
(lunatic)