HP、Asus、Lenovoの3社は、これまで主にスマートフォンに使用されていたARMアーキテクチャを基盤とするQualcommのSnapdragon 835チップ搭載のWindows 10ノートパソコンを、来年発売します。
見た目はIntelコンピュータと変わらない
これまでノートパソコンにはIntelのCPUが搭載されるのが通例でしたが、QualcommとMicrosoftは5日、ARMチップを搭載した初のWindows 10ノートパソコンが来年発売予定であると発表しました。
ARMアーキテクチャの半導体チップは、Intelのx86アーキテクチャのチップと比べて省電力であると同時に、信頼のパフォーマンスと常時接続を提供する、と両社は主張しています。
ARMチップ搭載のHP Envy X2は、タッチスクリーン、Windows Hello、ペン入力をサポートしており、ディスプレイがキーボードから取り外し可能な点など、Intel Core i7を搭載したSpectre X2に見た目はそっくりです。
HP Envy X2
AsusのARMチップ搭載ノートパソコンNovaGoは、普通のラップトップとほとんど変わらないように見えます。
Asus NovaGo
使ってみてわかるARMチップ搭載ノートパソコンの特徴
ARMチップ搭載コンピュータは、Intelチップのものに比べて特に薄いわけではありません。冷却ファンがついていないのも最近のIntelコンピュータと同じです。
HP Envy X2は、12.3インチ(1,920 x 1,280)のディスプレイに、8GBのRAM、256GBのストレージを搭載しており、Asus NovaGoのスペックは、13.3インチ(1,920 x 1,080)のディスプレイに、8GBのRAM、256GBのストレージとなっています。
ARMチップ搭載コンピュータの最も大きな特徴は、バッテリー駆動時間の長さにあるといわれています。
Qualcommによると、ARMチップ搭載コンピュータは、バッテリーが最大25時間持続するにも関わらず、その起動の速さとパフォーマンスはIntelコンピュータと同等だとのことです。
また、QualcommのSnapdragon 835は、無線モデムがSoC内に埋め込まれているため、通信速度が段違いに速いといわれています。ARMチップ搭載のWindows 10ノートパソコンには、2017年にリリースされたSamsungのGalaxy S8や、GoogleのPixel 2などのAndroidスマートフォンと同じく、X16 LTEモデムが搭載されています。
Source:The Verge
Photo:Asus NovaGo/PCMag, HP Envy X2/PCMag
(lexi)