ほぼベゼルフリーの次世代スマートフォンとして注目を集める、6.4インチのXiaomiのMi MIXと、iPhone7 Plusとを比較レビューした動画が公開されています。
はじめに~スペックの比較
動画を公開した人物は、Apple製品に対する数々の実験動画で知られるEverythingappleproです。
比較に入る前に、まずは両端末のスペックをおさらいしましょう。
機種名 | Mi MIX | iPhone7 Plus |
---|---|---|
重量 | 209g | 188g |
電池容量 | 4,400mAh | 2,900mAh |
メモリ | ROM 128GB / RAM 4GB ROM 256GB / RAM 6GB |
ROM 32/128/256GB / RAM 3GB |
CPU | Qualcomm Snapdragon 821 | Apple A10 Fusion |
ディスプレイ | 6.4インチ (1,080 x 2,040:362ppi) |
5.5インチ (1,080 x 1,920:401ppi) |
カメラ | メイン:1,600万画素(f/2.0) イン:500万画素 |
メイン:1,200万画素(f/1.8) (デュアルカメラ) イン:700万画素 |
サイズ (幅×高さ×厚さ) |
158.8 x 81.9 x 7.9mm | 158.2 x 77.9 x 7.3mm |
価格 | 128GB:3,499元(約52,500円) 256GB:3,999元(約60,000円) |
32GB:85,800円 128GB:96,800円 256GB:107,800円 |
良いところ~ディスプレイが大きい!
際立つのは、これだけディスプレイが大きいのに、筐体のサイズはiPhone7 Plusと差がないという点です。画面占有率91.3%というだけあり、表面はほぼディスプレイが占めています。これによって、6.4インチの大型ディスプレイを搭載しながら、5.5インチのiPhone7 Plusとまったく変わらないサイズを実現しているのです。
また発色は、わずかにiPhoneよりも鮮やかさが感じられます。
音量もiPhoneと遜色ありません。
残念なところ~カメラ性能は月並み
ただし、処理能力を表すベンチマークテストの結果はシングルコア、マルチコアともにiPhoneの圧勝です。
また、カメラの画質も明らかにiPhone7 Plusの方が上です。
左がMi MIX、右がiPhone7 Plus
Mi MIXは画素数1,600万画素をアピールしていますが、スマートフォンに搭載されているカメラの優劣を決めるのはセンサーの要因が大きいため、結果的には高性能センサーを搭載した、1,200万画素のiPhone7 Plusの方が細部や明暗をしっかりと表現しきることに成功しています。
左がMi MIX、右がiPhone7 Plus
左がMi MIX、右がiPhone7 Plus
動画の画質についても、メインカメラ、インカメラともにiPhone7 Plusに軍配が上がります。特にインカメラについては、91.3%という画面占有率を達成するための犠牲になった感が否めません。
そして何よりも残念なのは、ボディーの指紋が目立ちすぎること。iPhone7のジェットブラックも似たような欠点を持ち合わせてはいますが、Mi MIXはカラーバリエーションがブラックしかないため、ベタつきを回避する術がありません。
総評~Android端末としてならアリ?
率直に言うと、非常に中途半端なスマートフォンに仕上がってしまったな、というのが筆者の印象です。
3,499元(約52,500円)という価格は、3万円前後のスマートフォンを展開してきたXiaomiにとって、かなり思い切った値段設定です。18金バージョンを用意していることからも分かるように、Xiaomi MIXはプレミアムモデルという位置づけであり、これまでの同社には見られなかったタイプの製品です。
しかし実際には、性能はiPhoneと比べると大きく見劣りします。特にカメラの画質は明らかにミッドレンジモデルです。さほど価格が安いわけでもなく、かといって性能がiPhoneほど良いわけでもない――目新しさが売りの、コンセプト・スマートフォン感が先行してしている点は否定できないでしょう。もちろん、先行するAndroidスマートフォンと比べれば、ベンチマークスコア1,792という数字は立派で、動画再生やアプリ起動ではそれなりに活躍してくれるはずですが……。
Android別の処理能力では、SamsungのGalaxy S7やXiaomiのMi5を上回る
そのため、iPhone&格安スマートフォンユーザーの筆者の目には、どうにもどっちつかずのスマートフォンとして映ってしまいました。総評としては、Androidユーザーなら検討の余地あり、といったところでしょうか。
Source:YouTube,Geekbench Browser
(kihachi)