MacBook Neoは発売後まもなく値上げされたにもかかわらず、好調な売れ行きを維持しています。しかし、搭載するA18 Proの供給不足により、MacBook Neoの出荷数が減少する可能性が再び指摘されています。
A18 Proの必要数量確保に苦慮
MacBook Neoに搭載されているA18 Proは、iPhone16 Proシリーズ向けA18 Proの製造工程で発生した、GPUに不良コアが1つ含まれる個体を有効活用したものとみられています。
つまり、MacBook Neo向けにあらかじめ計画して製造されたチップではなく、iPhone16 Proシリーズ向けA18 Proの製造過程で副次的に発生したチップを転用している可能性があります。
この構造上、MacBook Neoの販売が好調でも、必要な数だけA18 Proを自由に確保できるとは限りません。
フルスペック品の転用も
MacBook Neo向けA18 Proの供給不足に対応するため、Appleは本来であればGPUに不良コアのないフルスペック版A18 Proを、あえて一部機能を無効化して搭載する必要に迫られるとの見方がありました。この場合、MacBook Neo向けに使えるチップ数は増やせます。
その反面、本来であればiPhone16 Proシリーズ向けなどに使える高品質なA18 Proを転用することになるため、製造コストは上昇します。結果として、MacBook Neoの販売価格上昇につながる懸念がありました。
実施済みの値上げで一部吸収の可能性
MacBook Neoは先日、値上げされました。この値上げは、主にDRAMとNANDフラッシュメモリの価格高騰に対応するためとみられます。その中で、A18 Proの調達コスト上昇分もある程度吸収できたのではないかと考えられていました。
もっとも、値上げによって原価上昇分をすべて吸収できるとは限りません。特にA18 Proの供給制約が続く場合、コスト面だけでなく、出荷台数そのものが制約を受けることになります。
年間出荷が最大40パーセント減と予測
MacBook Neo向けA18 Proの必要数確保については、現在も不透明な状況にあるようです。DigiTimesのアナリストであるヘンリー・チャン氏は、MacBook Neoは本来であれば年間1,000万台規模の販売実績を残せる可能性があるとみています。
しかし、A18 Proの不足により、年間出荷台数は600万台〜700万台にとどまると予測しています。この場合、潜在需要に対して最大で約40%程度の販売機会を失うことになります。
A19 Proでも解決は困難では?
チャン氏は、後継モデルであるMacBook Neo 2がA19 Proを搭載しても、この課題は根本的には解消されないと考えています。
A19 Proは、iPhone17 ProシリーズとiPhone Airに搭載されています。しかし、iPhone18 Proシリーズへの世代交代に伴い、A19 Proの製造数は今後大幅に減少する見通しです。
加えて、A19 ProのうちGPUに不良コアが1つ含まれる個体は、すでにiPhone Airに活用されています。そのため、MacBook Neo 2向けに十分な数量を確保できるかどうかは不透明です。
A20 Pro搭載が最善策か
チャン氏は、こうした課題を解決するには、AppleがA20 Proを搭載する新型MacBook Neoを早期に投入するしかないとみています。
A20 Proであれば、今後の主力チップとして生産規模を拡大できるため、A18 ProやA19 Proよりも必要数を確保しやすくなる可能性があります。しかし、A20 ProはTSMCの2nmプロセスで製造されると噂されています。
2nmプロセスへの移行によりチップの卸価格が上昇する場合、A20 Pro搭載MacBook Neoの販売価格を現行モデル並みに維持するのは難しくなります。
つまり、A20 Proを採用すれば出荷台数の問題は改善する一方、再値上げのリスクが高まることになります。
A20 Pro搭載機を拡大して課題解消?
A20 Proは、新型iPad miniにも搭載されるとの噂があります。その場合、新型iPad miniには低動作周波数版のA20 Proが採用される可能性があります。
A20 Proは複数のバリエーションに分けられ、次のような製品に搭載されることも考えられます。
A20 Pro搭載が噂される製品
- iPhone18 Pro
- iPhone18 Pro Max
- 折りたたみiPhone
- iPhone Air 2
- 新型MacBook Neo
- 新型iPad mini
Appleがこのような展開を選択した場合、A20 Proの総製造数はA18 ProやA19 Proよりも大幅に増えることになります。その結果、MacBook Neo向けに必要な数量を確保しやすくなるとみられます。
副次的に発生したAxx Proチップにつきまとう課題
MacBook Neoは、Aシリーズチップを活用した新しいMacとして好調な販売を維持しています。その一方で、AシリーズProチップの製造において副次的に発生したチップを活用している限り、販売台数の拡大には供給面の制約がつきまといます。
