2026年末〜2027年初頭にかけて発表されると噂のOLEDディスプレイを搭載するMacBook Proについて、市場調査会社Sigmaintelが、初期出荷台数はこれまで噂されているよりも減少する可能性があると報告していることを、The Elecが取り上げています。
Sigmaintelはまた、2029年にOLEDディスプレイを搭載するMacBook Airが発売される可能性が高く、それによってOLEDディスプレイを搭載するMacBookシリーズ全体の出荷台数は大幅に増加すると予測しています。
200万枚〜300万枚のOLEDディスプレイを出荷見込みだが
Samsung Displayが全数を製造するOLEDディスプレイを搭載するMacBook Proについて、同社は2026年末までに200万枚〜300万枚のOLEDディスプレイを供給するようですが、それがMacBook Proの初期出荷台数に関連していると解釈することはできないようです。
これまでは、Samsung Displayが供給するOLEDディスプレイと同数の200万台〜300万台のMacBook Proが発売初期段階で出荷されると予測されていたのに対し、Sigmaintelからそれとは異なる予測が伝えられました。
高額な販売価格の影響で、初期出荷台数が50万台にとどまると予測
SigmaintelはSamsung Display以外のサプライヤーからの意見をもとに、OLEDディスプレイ搭載MacBook Proの販売価格は現行モデルよりも高額になることで、初期出荷台数は50万台にとどまると予測している模様です。
この懸念は広く共有されているのか、関係者の間では、「AppleがOLEDディスプレイ搭載MacBook Proの製造コストを下げるために、搭載される各部品の価格を下げる方策を検討している」と噂されているようです。
製造コスト削減策を検討中、進捗次第で発売時期延期も?
OLEDディスプレイ搭載MacBook Pro向けの部品は、早いものでは2026年第1四半期(1月〜3月)から量産が開始される見込みです。
また、2026年第2四半期(4月〜6月)にはSamsung DisplayがOLEDディスプレイの出荷を開始する予定です。
現時点ではこうした計画でOLEDディスプレイ搭載MacBook Proの量産に向けて進んでいるものの、製造コスト削減に寄与する部品への変更や、卸価格の値下げが難しい場合、OLEDディスプレイの出荷後であっても本体の量産開始時期を延期する可能性があると、The Elecは説明しています。
OLEDディスプレイ搭載MacBook Airが2029年に発売と予測
ただし、OLEDディスプレイ搭載MacBook Proの初期出荷台数を低めに見積もったSigmaintelも、OLEDディスプレイ搭載MacBookシリーズ全体の出荷台数は2029年に大幅に増加すると考えているようです。
この見通しの背景として、2029年にOLEDディスプレイ搭載MacBook Airが発売される可能性が高いことが理由として挙げられています。
OLEDディスプレイ搭載MacBook Airは2027年に発売されると噂されていましたが、最新の情報では2028年以降に延期されたと考えられています。
2029年上半期(1月〜6月)にOLEDディスプレイ搭載MacBook Airが発売されると仮定した場合、その頃にはガラス基板の大きな第8世代OLEDディスプレイの製造コストが十分下がっていると予測されます。
OLEDディスプレイ搭載MacBook Airが現実的な販売価格で発売されれば、OLEDディスプレイ搭載MacBookシリーズ全体の出荷台数増加に大きく貢献する可能性が高そうです。
Source:The Elec