Appleが、Macの学生向けのプロモーション動画をYouTubeで公開した翌日に、非公開にしています。最近のAppleは、公開した広告動画を非公開にする事態が相次いでいます。Appleは、動画を非公開にした理由を明かしていませんが、ソーシャルメディア上での批判に反応した可能性もあります。
ユーモアたっぷりなMacの広告動画、公開翌日に非公開
Appleは、Macのプロモーション動画「The Parent Presentation | How to convince your parents to get you a Mac(親へのプレゼンテーション:Mac購入をどう説得するか)」を、現地時間6月20日に公開したものの、公開翌日の21日に非公開にしています。
動画は、大学の入学前オリエンテーションで、コメディアンのマーティン・ハーリヒーふんする教授が学生たちに、親を説得してMacを買わせる方法をユーモアたっぷり、そして最後は感動的に指南する、という内容です。
Appleは、動画を非公開にした理由について説明していません。ソーシャルメディアでは、一部にこの広告に対して嫌悪感を表明する人もおり、Appleが批判を警戒した可能性もありますが、関係は不明です。
プレゼン資料は今もダウンロード可能
AppleのWebサイトに掲載されていた「親を説得するための」プレゼンテーションファイルは、ページの下部に移動させられていますが、本稿執筆時点ではKeynote、PowerPoint、Google Slidesのいずれもダウンロード可能です。
相次ぐAppleの広告動画非公開
Appleはこの1年間ほどで、広告動画を非公開にする事態が相次いでいます。
2024年5月には、巨大スクラップ機器で楽器やゲーム機などを押しつぶし、最後にiPad Proだけが残る、という広告が世界中からの批判を集める事態となりました。Appleは動画公開と広告放映を中止し謝罪のコメントを発表しています。なお、Samsungがこの広告を風刺した動画を公開して話題となりました。
その後、職場の同僚たちがタイ出張中に発生するピンチをApple製品を使って乗り越える動画も、一部から表現がステレオタイプ的との批判の声を受け、公開が中止されました。
その後、「ゲーム・オブ・スローンズ」などで知られる女優のイザベラ・ラムジーを起用したApple Intelligenceの広告動画を2024年9月に公開したものの、2025年3月に非公開にしています。これは、Apple Intelligenceの開発遅れにより機能が提供できないためでした。
Photo:Apple(US)