折りたたみiPhone(仮称:iPhone Fold)に搭載される生体認証機構は、Touch IDを内蔵したサイドボタン方式になるとみられています。
Androidスマートフォンで採用例の多い超音波方式の画面内指紋認証でもなく、Appleが長年採用してきたFace IDでもない理由について、中国SNS「Weibo」に投稿された情報が注目を集めています。
Touch ID内蔵サイドボタンを採用する理由とは
この情報を投稿したのは、リーク情報の精度に定評のあるDigital Chat Station(数码闲聊站)氏です。同氏は、本体の薄型化を最優先した結果、Touch ID内蔵サイドボタンが選択されたと説明しています。
折りたたみiPhoneは、構造や設計思想の面でiPhone Airと多くの共通点を持つと噂されています。特に、薄型・軽量化を重視した設計が採られている点が共通しているとみられています。
そのため、超音波方式の画面内指紋認証を採用した場合、センサーや駆動部の配置によってバッテリー搭載スペースを圧迫する可能性があります。また、Face IDを採用する場合には、メインディスプレイとサブディスプレイの双方に認証用センサーを配置する必要が生じ、やはりバッテリー容量の確保に悪影響を及ぼすと考えられます。
Touch ID内蔵サイドボタンが最も内部スペースを取らない選択肢
こうした制約を踏まえると、Touch ID内蔵サイドボタンは、折りたたみ状態・展開状態のいずれでも利用でき、なおかつ内部構造への影響が最小限で済む認証方式であると言えます。
生体認証用の専用モジュールをディスプレイ内部やフロント部に配置する必要がなく、限られた筐体内部のスペースを効率よく使える点が、Appleにとって大きなメリットになっているのでしょう。
折りたたみiPhoneのプロトタイプとされる仕様
Digital Chat Station氏は、折りたたみiPhoneのプロトタイプについて、次のような仕様も伝えています。
- メインディスプレイは約7.85インチ
- サブディスプレイは約5.25インチ
- メインディスプレイには画面下埋め込み型カメラを搭載
- サブディスプレイにはHIAA(Hole in Active Area)方式のパンチホールカメラを搭載
- リアカメラは4,800万画素センサーを採用した2眼構成(広角+超広角の可能性)
折りたたみiPhoneの仕様に関する情報は、ソースが異なっても同じような内容になるなど収束してきましたので、今後、大きな変更がなされる可能性は低いでしょう。
これらの仕様が事実であれば、Appleは折りたたみiPhoneにおいて、薄型化と実用性の両立を最重要視した設計を進めていることがうかがえます。
Photo: Digital Chat Station(数码闲聊站)/ Weibo, Apple Hub/Facebook
