iPhone17eにBOE製OLEDを搭載し米国以外に出荷〜輸入禁止の影響小さい?

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中国BOEが韓国Samsung DisplayのOLEDディスプレイ関連特許を侵害しているとし、米国国際貿易委員会(International Trade Commission)がBOE製OLEDディスプレイ搭載製品を米国に輸入販売することを禁止する決定を下したことについて、韓国メディアを中心に今回の決定がおよぼす影響に関する意見が分かれています。

韓国メディアが期待感を示していた、韓国のディスプレイサプライヤーによるiPhone向けOLEDディスプレイの供給枚数が増加、卸価格も値上げできるかもしれないとの論調が減少しています。

Apple次第で回避策があるとの見方拡がる

ITCによる、BOE製OLEDディスプレイを搭載した製品を米国に輸入販売することを認めないとの裁定に関し、代わりにSamsung DisplayやLG Displayが出荷枚数を増やして対応するとの観測が韓国メディアでは大勢を占め、両社の株価は大幅に上昇していました。

しかし、今回のITCの裁定が2025年11月に予定されている最終裁定で維持されても、BOE製OLEDディスプレイの最大の顧客であるAppleの意向次第で期待したような結果にはならないとの論調が急速にひろがっています。

日本や欧州向けiPhone16e/17eにBOE製OLEDディスプレイ搭載

韓国メディアの懸念は、米国向けiPhoneにBOE製OLEDディスプレイを搭載できないとしても、それを他国に振り分けることで今回のITCの裁定の影響を最小化できるというものです。

その場合、米国向けiPhone16eや後継モデルであるiPhone17eに搭載されるOLEDディスプレイはSamsung DisplayかLG Displayが製造したものになり、日本や欧州向けモデルにBOE製OLEDディスプレイを搭載することになります。

iPhone17e向けOLEDディスプレイ値上げ期待が低下

こうした対応策を行うことで、「Appleは引き続きBOEとSamsung DisplayおよびLG DisplayとでOLEDディスプレイの卸価格を競わせ、安く仕入れようとするだろう」と、韓国メディアから楽観的な見方が失われています。

そうなった場合、iPhone17e向けOLEDディスプレイの卸価格が値上げされることにより本体価格も値上げされる懸念が減少します。

補修用OLEDディスプレイにしか影響しないとの意見も

リーク情報的中率が100%近いDSCCのロス・ヤング氏は今回のITCの裁定による影響に関し、iPhone向けの補修用OLEDディスプレイ以外には影響がおよぶことはないとの見通しを示していました。

Photo:Mac4Ever(@Mac4ever)/X

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