iOS27.2の新機能「セルフィー年齢確認」日本で使える?実機で調査

iOS27.2 セルフィー年齢確認

iOS27.2で、撮影したセルフィーから人工知能(AI)で18歳以上かどうかを推定する、新たな年齢確認方法が追加されました。日本のiPhoneでも利用できるか、実機で検証してみました。その結果、日本ではセルフィー撮影に進めず、Apple Accountの国・地域変更にも制約があることがわかりました。同機能が導入された背景についても解説します。

iOS27.2でセルフィーによる成人確認が可能に

AppleはiOS27.2で、セルフィーを使って成人であることを確認する方法を追加しました。

Appleの公式サポート文書によると、年齢確認の際は、顔をカメラの中央に合わせ、頭を右、左、上、下へゆっくり動かして撮影します。年齢推定モデルが顔画像を解析し、18歳以上であるかを判断します。

解析にはiPhone本体とPrivate Cloud Computeが使われ、結果は端末上で統合されます。Appleは撮影した画像にアクセスできず、成人確認後は画像が削除され、保持されることもないとのことです。

ただし、この機能は成人確認を求められた場合に選択できるもので、いつでも自由に顔写真から年齢を調べられるわけではありません。

なぜ顔写真で年齢確認?海外で進む規制強化が背景

今回の新機能の背景にあるのが、各国で進む未成年者のオンライン保護規制です。

例えばシンガポールでは、2025年3月にオンライン安全規範が施行され、アプリ配信サービスに対して年齢確認などの対策が求められています。年齢確認措置の導入期限は2026年3月末でした。

オーストラリアでも、2026年9月9日までに、R18+指定アプリのダウンロードなどに対して適切な年齢確認措置を整備することが求められました。

Appleもこうした動きに対応し、2026年2月24日からオーストラリア、ブラジル、シンガポールで、成人と確認されていないユーザーによる18歳以上向けアプリのダウンロードを制限しています。

つまり、年齢確認そのものはiOS27.2以前から始まっていたのです。

これまでもクレジットカードや身分証明書などで確認できましたが、iOS27.2ではセルフィーという新たな選択肢が加わりました。

顔画像による年齢推定は、英国の規制当局Ofcomも、一定の条件を満たせば実効性の高い年齢確認方法になり得るとしています。

今回追加されたのは、AIによる年齢推定の技術を活用し、各国の規制に対応するための新たな確認方法というわけです。

日本のiPhoneで確認、「年齢確認」の項目が見当たらず

筆者は、iOS27.2をインストールしたiPhoneの「設定」から自分の名前をタップし、「個人情報」を開いて確認しました。

Appleは、同じ画面にある「年齢確認」から成人確認のステータスを確認できると案内しています。

しかし、今回使用したApple Accountでは、「年齢確認」という項目は表示されませんでした。

一方、「アプリ用の年齢範囲」という項目は表示されています。名前が似ているため、これが新しい年齢確認機能なのかと思い、実際に開いてみました。

「アプリ用の年齢範囲」は使えたが、セルフィーとは別機能

「アプリ用の年齢範囲」をタップすると、アプリで年齢に応じたコンテンツを利用するための説明画面が表示されました。

「続ける」を選択すると、アプリへの年齢範囲の共有を設定できました。今回選択したのは、アプリから要求された際に共有するかどうかを選べる「最初に尋ねる」です。

画面の説明によると、Apple Accountに登録された生年月日をもとに年齢範囲が決まります。成人の場合、アプリに共有されるのは18歳以上であるという情報だけで、実際の年齢や生年月日は伝えられません。

また、年齢範囲へのアクセスを要求したアプリがあれば、この画面に履歴が表示される仕組みですが、今回の確認時点ではアプリの一覧は表示されませんでした。

この「アプリ用の年齢範囲」は、iOS26以降ですでに利用できる機能です。iOS27.2で追加された、顔写真から成人かどうかを推定する仕組みとは異なります。

iPhoneの地域をシンガポールに変更しても変化なし

では、セルフィーによる年齢確認の対応国に設定を変更すれば利用できるのでしょうか。

Appleのサポート情報によると、セルフィーによる年齢確認に対応しているのは、オーストラリア、ブラジル、シンガポール、英国の4カ国です。日本は含まれていません。

そこで、iPhoneの「設定」→「一般」→「言語と地域」から、端末の地域をシンガポールに変更してみました。

しかし、設定画面に変化はなく、セルフィーによる年齢確認も表示されませんでした。

iPhoneの地域設定を変えても、Apple Accountに登録されている国・地域は変わりません。今回の検証では、端末の地域を変更するだけではセルフィーによる年齢確認を利用できませんでした。

Apple Accountの国変更を試みるも、思わぬ制約

さらに、Apple Accountの国・地域も変更できるか確認しました。

Apple Accountの国・地域は、「設定」から自分の名前をタップし、「メディアと購入」のアカウント設定から変更できます。

ところが、表示されたのは「国または地域を変更できません」という画面です。

画面には、変更前に対応が必要な条件として、契約中のApple One、AppleCare+の契約、Apple Accountの残高が表示されました。

Appleの公式サポート情報によると、国・地域を変更する際は、変更の妨げとなるサブスクリプションを解約し、契約期間が終了するまで待つ必要があります。Apple Accountの残高やファミリー共有、保留中の購入手続きなども影響する場合があります。

さらに、変更先の国・地域で有効な支払い方法や請求先住所が必要になることもあります。

今回の検証では、既存のサービスの契約には手を加えず、ここで国・地域の変更を断念しました。

セルフィーによる年齢確認を試すためだけにApple Accountの国を変更するのは、手軽にできることではなさそうです。

セルフィーによる年齢確認は日本未対応

Appleによると、成人確認が求められる可能性があるのは、オーストラリア、ブラジル、シンガポール、韓国、英国、米国テキサス州のApple Accountです。

このうち、セルフィーによる確認方法に対応するのは、オーストラリア、ブラジル、シンガポール、英国の4カ国です。

一方、日本のiPhoneでも「アプリ用の年齢範囲」は利用できました。両者の違いを整理すると、次のようになります。

セルフィーによる年齢確認アプリ用の年齢範囲
目的成人であることを確認アプリに年齢範囲を共有
判断方法顔画像を解析登録済みの生年月日
日本での利用現時点では対象外利用可能
今回の実機検証撮影画面を確認できず共有設定まで確認

なお、セルフィー対応国のApple Accountでも、登録済みのクレジットカードなどから成人であると確認できる場合があり、必ずセルフィー撮影を求められるわけではありません。

Appleが現在公開している情報では、日本へのセルフィーによる年齢確認の導入予定は案内されていません。

今回の実機検証では、セルフィーを使った年齢推定そのものは試せませんでしたが、日本で利用できる年齢共有機能と、海外で追加された成人確認機能の違いを確認できました。

Source:Apple (1), (2), (3), (4), シンガポールIMDA, 英Ofcom

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