iOS27のロック画面では、再生中ウィジェットを左へスワイプして「消去」ボタンをタップすることで非表示にすることができるようになりました。再生中ウィジェットの非表示によって音楽再生中でもお気に入りの壁紙を楽しめるようになり、さらに誤操作の防止にも役立つとみられます。
ロック画面の再生中ウィジェットの非表示
音楽を再生するとロック画面に再生中ウィジェットが表示されますが、iOS27ではこの再生中ウィジェットを左へスワイプして「消去」ボタンをタップすることで非表示にすることができるようになりました。また、再生中ウィジェットを非表示にすると同時にDynamic Islandからも非表示となります。
再生中ウィジェットが非表示になる動作はアプリベースとなっているようです。例えば、ミュージックアプリで音楽を聴いているときに再生中ウィジェットを非表示にした後、YouTubeアプリで動画の再生を始めるとYouTubeの再生中ウィジェットが再び表示されます。
ベータ1では再生中ウィジェットを非表示後に再表示する方法がありませんでしたが、ベータ2ではユーザーが一時停止後に再生を再開するとウィジェットが再び表示されるようになりました。
再生中ウィジェットによる誤操作の防止となるか
これまで多くのユーザーが「ポケットの中で曲がスキップされる」「通知を見ようとして停止ボタンを押してしまう」といった問題に悩まされてきました。再生中ウィジェットの非表示機能が搭載されれば音楽を聴きながらロック画面はいつも通りの通知・時計の画面に戻せるようになり、このような誤操作に悩まされることがなくなるかもしれません。
特に日本の都市部における満員電車の環境ではこの機能が役に立つでしょう。つり革を掴んでいる際、ポケットの中でスマホが他の乗客や衣服と擦れて意図せず爆音で音楽が流れてしまったり、曲がスキップしたりしていました。再生中ウィジェットを非表示にする機能は誤操作を防止する強力な盾になります。
画面が点灯するだけで誤操作が起きる環境だからこそウィジェット自体を画面から非表示にするという選択肢は日本の狭い車内環境において非常に合理的な機能です。
また、ワイヤレスイヤホンでの操作が主流となってきた現代ではロック画面での操作はあまりしなくなっていますので、再生中ウィジェットを非表示にできるという選択肢が増えたことは実用的で利便性があるのではないかと思います。
音楽再生中でもお気に入りの壁紙が見える
近年のiOSでは、ロック画面のフォント変更や写真の被写体を3Dにする空間シーン機能などでカスタマイズ性を高めてきました。しかし、音楽を再生すると再生中ウィジェットが表示されて画面の半分近くを占領してしまい、お気に入りの壁紙が見えなくなってしまいます。
推し活をしている人にとっては壁紙にしている推しの顔や目線がどこにあるかは非常に重要です。再生中ウィジェットが表示される部分は被写体の顔や胸元を遮ってしまうエリアです。この非表示機能は音楽を再生した瞬間、推しの顔が遮られてしまうという絶望からついに解放され、今後は音楽を聴きながら推しの壁紙をそのままロック画面に維持することができるようになります。
再生中ウィジェットの非表示機能は、単なる「UIの整理」というわけではなく「お気に入りの壁紙の主権を音楽を再生しても1スワイプで取り戻せる機能」といえるでしょう。
アクセシビリティ・HSP層への配慮
別の視点で見ると、視覚的な過敏さを持つユーザーや画面上が騒がしいことにストレスを感じるHSP層などへの配慮も見え隠れします。常に動き続けるDynamic Islandの波形や通知を見るたびに表示される再生中ウィジェットは時に集中力を削ぐ「ノイズ」になり得ます。
今回のような機能は単に「壁紙が見えて嬉しい」というエンターテイメント的な側面だけではなく、デジタルデトックスや視覚的ストレスをコントロールするための「アクセシビリティ」としての価値も秘めていそうです。
「常に知らせる」が正義ではない時代へ
これまでのiOSではバックグラウンドで「今何が起きているのか」をDynamic Islandやライブアクティビティでユーザーに知らせる機能を重視してきました。
しかし、お気に入りの壁紙を綺麗に見せたい「こだわり派」やロック画面を推しの写真にしている「推し活層」にとっては音楽の再生中に画面の半分近くを占領され、さらに画面上部でも波形やアートワークが表示され続けるのは小さなストレスとなっていました。
iOS27では、今回の再生中ウィジェットの非表示や先日お伝えした時計の最小化などの機能搭載により、ロック画面の壁紙をよりよく見せようとする意識がみられます。
「通知やコントロールよりもユーザーのお気に入りの空間(画面)を優先する」というAppleの思想の変化を感じます。
Photo:9to5Mac
