GoogleとAppleとのデフォルト検索エンジンの取引は違法との判断

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検索エンジン大手のGoogleは、Appleに対して年間巨額を支払うことで、GoogleをSafariのデフォルト検索エンジンとして設定してもらうという取引を長年行ってきましたが、これが独占禁止法の違反にあたるとの公式な判断が米裁判所で下されました。

アメリカ国民にとって歴史的な勝利

今年5月に長年噂されていたGoogleからAppleへのデフォルト検索エンジン設定料金の支払額が明らかになりましたが、GoogleとAppleとの間のこの取引は違法であるとの判決が出ました。

「Googleに対するこの勝利は、アメリカ国民にとって歴史的な勝利である。どんな大きく影響力のある企業であろうと、法の下で裁かれることが証明された。司法省は今後も独占禁止法を強力に執行していく」とメリック・ガーランド司法長官は述べています。

GoogleはAppleのみに支払っていたわけではない

Googleはスマホ市場で多くのシェアを占めるAppleだけではなく、Samsungやその他の企業にもデフォルト検索エンジンとして据えてもらうため多額を支払っていたことがわかっています。

Webブラウジング人口の多くがスマホからとなった時代に、デフォルト検索エンジンとして君臨することで、他の検索エンジンとの競争を不当に妨げたというのが独禁法違反の理由と説明されています。

今後はiPhoneでデフォルト検索エンジンの設定が可能に?

例えば新規iPhoneを購入した際などに、Safariを開いたときGoogleが自動的に表示されるのが違法になったとなると、今後検索エンジンは何にするかユーザーが選択を迫られるようになるのでしょうか。

Appleは欧州連合(EU)域内でiOS、Safari、App Storeの3つのサービスがデジタル市場法の規制対象として指定されていたこともあり、すでにある程度対応を進めてきていましたが、今秋のiOS18の正式版のリリースのタイミングなどで、大きく仕様が変更される可能性がありそうです。

Source: Bloomberg

Photo: Apple

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