2015年12月8日 20時02分

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フランス政府、テロ受けて公共Wi-Fiと匿名ブラウザ「Tor」の使用制限を検討

Tor wifi フランス 規制


 
パリの大規模テロによって130人が死亡した事件を受けて、フランス政府が、匿名性の高い公共Wi-Fiやブラウザ「Tor」の非常時における使用禁止を検討していることが分かりました。他国と比較して、ことさら原則的な「自由」を重んじるフランスであるだけに、本法案に関する国内外からの反発は必至だと言えます。

非常事態下では仕方ない?

仏メディアLa Mondeが入手した情報によれば、フランス政府は11月に発生したテロを受けて、非常時においては、個人を追跡することが困難な公共Wi-Fiや、日本の「PC遠隔操作事件」でも用いられた匿名化を実現するブラウザ「Tor(The Onion Router)」の利用を禁ずる方針を固めていることが分かりました。これらの法案は、2016年1月にも提出される可能性があるとのことです。

世界的に高まる匿名ネットワークの見直し


一方で、一般ユーザーの利便性やプライバシーにまで介入する政府の姿勢には批判もあります。ニュースサイトMashableは、「ISISは『Tor』を使っていない」とする専門家の声を紹介し、なぜこのタイミングで同ブラウザが禁止の対象になるのか疑問を呈しています。
 
また同法案は、フランスのモットーである「liberté, egalité, fraternité(自由、平等、友愛)」と真っ向から対立しかねない内容であるうえ、仮に通過すれば、他の匿名性が高い「WhatsApp」などのSNSアプリなども将棋倒しに規制されていく可能性も低くはありません。
 
なお、他国に目を転じても、韓国ではカカオトークが通信記録の政府への提出を強いられていますし、イギリスでもiPhoneなどの匿名性が問題となっており、世界的にネットワークシステムの見直しがなされる傾向が強まっています。
 
 
Source:Mashable
(kihachi)

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iPhone Mania編集部

iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!

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