Siriは差別的?「ビッチ」の用法でまさかの炎上
Siriは差別的――降って湧いたような批判が一部メディアを騒がせています。原因はSiriが提示する「Bitch」の定義です。
なぜか黒人用語になっている
和製英語としてもお馴染みの「Bitch」ですが、Siriの定義を確認すると、フォーマルでない俗語として「2.a spiteful or unpleasant woman(意地が悪く不愉快な女性)」という項に、「(black slang):a woman」と記載されていることが確認できます。これに飛びついたのが、米メディアHuffington Postです。
同メディアは、黒人だけが同様の用法で使用しているわけではないこと、そして俗語辞典として知られるUnrban Dictionaryやアップルが準拠しているとするOxford American Dictionaryにも、このような記載がないことをもって、Siriが差別的であると舌鋒鋭く批判しています。
欧米に比べれば、良くも悪くも人種差別に対して敏感でない日本人からすると、ピンと来ない批判ではありますが、他メディアも飛びついた結果、にわかに「炎上」の様相を呈しています。
グーグルでも同じ用法を確認
もっともアップルは、Oxford American Dictionaryのみを使用しているわけではなく、「サードパーティーのウェブサービス」も同様に用いているとも述べています。事実、グーグルのデータベース検索でも、同様の定義が出てきます。したがって、アップルのみを責めるのはお門違いと言えるでしょう。
ただ、このような「テクノロジーの暴走」は初めてではなく、以前には「Googleフォト」のアルゴリズムが、自動的に黒人を「ゴリラ」とタグ付けする仕様になっていた事件も発生しました(ただちに修正・謝罪)。
なお現時点で、Oxford American Dictionaryからのコメントは確認出来ていません。
今回の一件、やや見当違いな批判という感はありますが、このような記載が表示されてしまうことは事実であり、多様性の維持やマイノリティの尊重を標榜しているアップルなだけに、手痛い失態となってしまいました。
Source:Huffington Post,威锋网
Photo:Oxford Dictionaries
(kihachi)
iPhone Mania編集部
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