バッテリーの消耗が激しい…もしかすると、それはアプリのせいかも?MITが研究発表
スマートフォンのバッテリーは年を追うごとに増大傾向にあるはずですが、さほど実感はないというのがユーザーの正直な感想ではないでしょうか。もしかするとそれは、アプリがバックエンドでサードパーティーのサーバーと通信をしているからかも知れません。
63%が何の影響も及ぼさない通信を行っている
MITは、「人気上位500の無料Androidアプリが行っていた外部との通信のうち、63%はユーザーの観測出来る範囲で機能面に影響を及ぼすようなことは何もなかった」との研究成果を発表しました。バックグラウンドで行われるサードパーティー・サーバーとの通信は、ユーザーのプライバシー保護に悪影響を及ぼすだけでなく、バッテリーやパケット使用量を圧迫する原因ともなっています。
試しに研究者がサーバーとの接続を遮断したところ、ユーザービリティに何も影響がなかっただけでなく、アプリの機能も問題なく使用することができました。
例えば、Twitterはタイムラインの動画情報を密かに収集していますし、PandoraやSpotifyはFacebookのソーシャルグラフサービスを利用し、アプリの使用データを送信しています。また、バーコードスキャナーがついているWalmartのアプリは、eBayのサーバーに繋がっていることが分かりましたが、サーバー接続を切断したところでスキャン機能に影響はありませんでした。
ユーザーは知っておく必要がある
とはいえ研究者は、仮にユーザーにとって透明性がないとしても、それは悪意をもって搭載されたものだとは限らないと述べます。「削除されるべきものだとするつもりはない。ただユーザーは知っておく必要があるというだけだ」
最近も、Facebookがバックグラウンド通信をオフにしているのにもかかわらず、無音を流すことでタスクを実行させ続けていたことが判明していますし(現在は修正済)、Instagramの「足あと」をチェックできる人気アプリが無断でサーバーに個人情報を流していたマルウェアだったという事件もありました。
必ずしも全てのアプリが何らかの企みを持ってサーバーと通信しているとは限りませんが、大した理由もなく知らないままバッテリーやパケット容量を圧迫されることは、やはりユーザーにとって気分のいいものではありません。今回のMITの調査結果は、アプリ利用者が自身の使うアプリに対してもっと注意を払わなければならないという訓戒として受け止めるべきと言えるのではないでしょうか。
Source:ZDNet,BGR
(kihachi)
iPhone Mania編集部
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