Apple Watchも打撃に~10月のスイス腕時計輸出高が12%減
スイス腕時計業界の10月の輸出高は12%下落し、6年間で過去最大の落ち幅を記録しました。
最大市場香港の凋落
最大の要因は、スイス腕時計業界最大の輸出先である香港への輸出が39%減と大幅に落ち込んだことです。アメリカへの輸出も12%減となりました。
10月の輸出高は12%減の20億スイスフラン(約2,455億円)であったことが、スイス税関の公式発表で明らかになりました。営業日数で調整すると、マイナスは7.6%となります。
香港はアメリカを抜いてスイス腕時計の最大の市場でしたが、その地位を7年目にして明け渡しました。売り上げは先細りの傾向にあり、TAG Heuerは8月、香港の店舗を閉店しています。CartierとIWCの腕時計を製造するRichemontは、腕時計需要の低迷で10月の売り上げが落ちたと述べています。
スイスの輸出全体の約10分の1を占める腕時計の輸出高は、2015年の10カ月間で前年同期比3.2%減となりました。
Apple Watchの影響
AppleのApple Watchも、低・中価格帯のブランドに影響を及ぼしています。米腕時計メーカーFossil Groupの株価は、11月13日に、ウェアラブル端末との競合激化により、第4四半期売り上げが最大16%下落する可能性があると発表した直後、37%も急落しました。
スイスフランが1年前と比べ11%高くなっていることも、スイス腕時計業界の利益を圧迫しています。業界は人員削減を開始しており、Richemontは11月16日に、ダイアルメーカーであるStern Cadransでの雇用を85人削減し、一部従業員を他の工場へ移動させると発表しました。
Source:Bloomberg
(lunatic)
iPhone Mania編集部
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