2015年11月4日 10時29分
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同じはずでは…iPhone6sのバッテリー駆動時間、iPhone6と違った
iPhone6sは、3D Touchに用いられるTaptic engineが搭載されたのにもかかわらず、サイズはiPhone6からほぼ変更がないこともあり、iPhone6よりもバッテリー容量が少なくなっていることは周知の通りです。一方で、今回搭載されたA9プロセッサでは、 FinFET技術が活用されたり、iOS9ではスリム化が図られたりするなど、電源効率が大幅に向上したことも事実です。こういった事実をふまえ、ベンチマークに詳しいAnandTechが、iPhone6sのバッテリーについて他のスマートフォンとの比較を行いました。
駆動時間
バッテリーの駆動時間をみると、Wi-Fi使用下では、iPhone6 PlusよりもiPhone6s Plusの方が約5%減少していることが確認されました。これについて、AnandTechは、A9プロセッサが、ディスプレイに対するバッテリーの消耗度合いが高いからではないかと推測しています。一方で、iPhone6sについては、iPhone6よりも約7%ほど増加しています。
しかしLTE使用状況下では、Wi-Fiの時とは異なり、iPhone6sシリーズがiPhone6シリーズに対して優勢となります。
これは、iPhone6sシリーズのA9プロセッサがFinFET技術を用いることで、モデムの性能に大きな影響を与えているからです。
負荷を与え続けた場合
次に、AnandTechは、Basemark OS IIとGFXBenchを用いて、CPUとGPUに負荷を与え続けることで、バッテリーの消耗時間を計測しました。
高い負荷を与え続けることでバッテリーの性能を比較するという実験は、アップルが「現実を反映していない」として批判したばかりですが、このテストを行うことで、どの部品が性能を低下させやすいかが分かるのも事実です。ただし、ニュースサイト威锋网は、iPhoneの場合、Android端末よりも正確な結果が算出されるわけではないとしています。


意外なことに、Basemark OS IIでは、iPhone6sの駆動時間は3時間未満で、GoogleのNexus5よりも低い数値です。しかし、バッテリースコアをみると、駆動時間に比べ、比較的点数は高く、こちらではNexus5も上回っていることが分かります。これについては、測定中iPhone6sはパフォーマンスが低下するという状況が発生しにくかったという仮説を導くことが出来ます。
3D図形の描写を基準としたGFXBenchでも、バッテリーの駆動時間が少ない割に、パフォーマンスを低下させることなく、iPhone6sシリーズが他スマートフォンを大きく圧倒する高い描写能力を見せていることが確認できます。


iPhone6s Plusについては時間経過につれ、若干のパフォーマンス低下がみられるものの、これは先述したようにA9プロセッサのディスプレイ比での消耗度が、4.7インチのiPhone6sに比べて激しいからだとされています。


充電時間

充電時間に関しては、iPhone6sシリーズはiPhone6より若干の改善がみられたに留まりましたが、iPhone6s Plus(2,750mAh)としばしば比較されるサムスンのGalaxy S6 edge(2,600mAh)とは比べるべくもない差がついてしまっています。
まとめ
今回のベンチマークテストをもって、iPhone6シリーズとiPhone6sシリーズの性能差について結論を下すことはできません。ただしAnandTechは、日常生活においては、実験のように、電力をディスプレイばかりに傾斜させるわけではないため、実際に使う分には、同じ程度かiPhone6sの方が上回るのでは、と付記しています。
一方で、バッテリー駆動時間を犠牲にしてでも、iPhone6sシリーズは、iPhone6のみならず他スマートフォンに比べ、高いパフォーマンスを安定して維持できることも明らかとなりました。
Source:威鋒網,AnandTech
(kihachi)
著者情報
iPhone Mania編集部
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