電気オートバイの新興企業「Appleに優秀な人材を引き抜かれ」倒産
電気オートバイの開発を行っていた新興企業が、同社の技術を支えるトップの人材をAppleに引き抜かれたため倒産に至ったと、ロイター通信が報じています。
他社の事業計画に影響を与えるAppleのリクルート
米サンフランシスコを拠点とする、2007年創業のMission Motorsは9月に破産保護を申請しましたが、同社の関係者によると、複数のエンジニアがAppleに転社した5月の段階で、すでに機能しなくなっていた模様です。トップの写真は結局日の目を見ることのなかった、同社の電気オートバイ「MissionR」です。
Appleは電気自動車開発プロジェクト「Project Titan」のために、TeslaやインドのTata Motors、Chrysler、Mercedes-Benzなどから優秀な人材をリクルートしているという話は、これまでにも繰り返しお伝えしてきました。
しかし同社の積極的な人材獲得作戦は他社の事業にも影響を与えており、電気自動車に使われるバッテリーを製造するA123 Systemsの役員を引き抜いて提訴されたり、つい最近ではTeslaの開発計画が人材引き抜きのために支障をきたしているともいわれています。
中心となる技術者がAppleへ転職
Mission Motorsの元CEOであるデレク・カウフマン氏によると、昨年秋頃からAppleのリクルーターが同社の技術者に声をかけ始めたとのことです。当時同社は、ベンチャーキャピタルから出資が得られるかどうかの重要な局面にありました。
しかし中心となっていた技術者2人がAppleに移ったあと、出資の話はなくなり、その後さらに数名がAppleに移った、とカウフマン氏は述べています。
ロイターがLinkedInのプロフィールを確認したところ、2012年に少なくとも2人がMission MotorsからAppleに移っています。またMissionの関係者によれば、昨年中に5人以上がAppleへ転職したとのことです。
Source:Reuters,AppleInsider
(lunatic)