アップルのCarPlay、新車購入者の約40%が不要との調査結果
アップルのCarPlayやグーグルのAndroid Autoに対応した自動車の最新モデルが、アメリカでは既に販売されています。しかし、新車購入者の多くは車線変更の際にドライバーに注意を促す、ブラインドスポットモニターや座席の自動調整機能の搭載には興味をもっていますが、CarPlayなどの最新の車載システムには無関心であるとの調査結果が公開されました。
J.D. Powerによる新たなレポート
アップルもグーグルも、CarPlayやAndroid Autoの開発にどれくらいの投資をしているのかは明らかにしていません。しかし、アメリカの調査会社J.D. Powerが発行した、「2015 Driver Interactive Vehicle Experience Report」と題する調査レポートによりますと、残念ながら両社は、まだドライバーが興味を持つような機能を提供できてはいないようです。
多くの機能は使われていない
今回の調査は自動車を購入した4,200人以上を対象に、車を購入後90日の間に車に搭載されている、33の機能についての使用感について調べられています。調査は2015年4月から6月の間に実施されました。
予想はされていましたが、自動車に搭載されているシステムは急速に進化しており、少なくとも20%の対象者は、搭載されている16の機能を使ったことがないと答えています。特に車載の案内システムは、対象者の43%が全く使ったことがないと答えています。
その他にもモバイルルーター機能は38%、自動駐車システムは35%、ヘッドアップディスプレイは33%、ビルトインの専用アプリは32%の対象者が使用していないと答えています。
約40%が「CarPlayもAndroid Autoも欲しくない」
さらに、CarPlayでは37%、Android Autoでは38%の対象者が、それぞれの車載システムを搭載して欲しくないと答えており、皮肉にもアップルとグーグルが注力し開発しているシステムが、欲しくない機能にリストアップされてしまっています。
後部座席用のエンターテインメントシステムは半数以上が不要
対象者の最も欲しくない機能は、後部座席用のエンターテインメントシステムで、58%が歓迎していないと答えています。
スマホのペアリング機能は58%が欲しい
興味深いことに、次に購入する車ではスマートフォンに連動する機能に対応してほしいと考えているようで、84%が「スマートフォンとのペアリングシステム」機能が欲しいと答えています。
スマホのペアリングシステム機能は、ベーシックなクラスの車載用エンターテインメントシステムにも既に組み込まれています。この機能の他にも、後部死角検知機能や燃費表示機能、自動座席調整機能などが、対象者が自動車に搭載して欲しい機能となっています。
アップルの肩を持つわけではありませんが、欲しい機能とされるスマホのペアリング機能もCarPlayの機能の一部だと思いますが、そういう意味では、まだまだCarPlayが一般には浸透していないということが明らかになった調査結果と言えそうです。
アップルのCarPlayは2014年3月に「iOS in the Car」が進化した形でリリースされ、多くの自動車メーカーが提携を発表しました。直近ではホンダとフォルクスワーゲンが2016年モデルから搭載することを発表していました。
Source : Apple Insider
(リンゴバックス)
iPhone Mania編集部
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