アップルの勝手な仕様変更でHomeKit対応機器のリリースが遅れている?
iPhoneなどのiOSデバイスを利用して、家庭内の様々な機器類のコントロールを可能にするプラットフォームであるHomeKitをアップルは2014年6月にリリースしています。しかし、アップルは最終段階でセキュリティ対策を変更したり、機器の認証プロセスを追加したり、エコシステムを微調整したりするなどし、対応機器のリリースが遅れているとイギリスのITニュースサイトThe Registerが報じています。
アップルが機器メーカーに変更を求めた?
業界関係者の話としてThe Registerが伝えたところによりますと、アップルはセキュリティを理由に、機器メーカーに対しHomeKitが認証するチップセットの搭載や、特別なファームウェアの使用を求めているようです。これが原因で機器メーカーは搭載コストの増加や、基本的な設計変更を余儀なくされていると報じています。
もしこれが事実だとすれば、アップルが導入した新たなプロトコルが、今後何かしらの役割を果たすことになると思われます。しかし、もしそうでない場合にはアップルの「非常に勝手な変更」と非難されても仕方がないとThe Registerは主張しています。
認証チップは既に出荷済みのはず
HomeKitの詳細の仕様は昨年の11月に最終決定され、HomeKitの認証用のチップセットはBroadcomとTexas Instrumentsから出荷が開始されたと報じられていました。
現在、上記2社にMarvellも加わり、チップメーカー3社がHomeKitに対応するスマートホーム機器に埋め込まれる、無線Wi-FiとBluetoothのチップセットを供給することになっています。また、Broadcomは最近アップルのHomeKitと互換性のあるWireless Internet Connectivity for Embedded Devices(WICED)というプラットフォームをリリースしています。
既存のスマートホーム機器を排除?
今回、The Registerはアップルが既存のスマートホームソリューションとの橋渡し役として機能する、アドホック接続を利用できないようにしているとの不可解な主張をしています。また、アップルが機器メーカーに対し、コントロールする対応機器のコマンドはiCloudを経由とし、Apple TVをハブとして利用するようにしているとも報じています。しかし、将来可能性としてはありうる話ですが、報じられている内容については眉唾ものと言わざるを得ません。
対応製品は既に出荷が始まる
確かにHomeKitの対応機器のリリースには時間が掛かっていましたが、これは5月の段階にも指摘されており、重大なソフトウェアの不具合が原因であったとされています。現在、HomeKit対応製品は既に5社からリリースされ、一部製品は出荷も開始されており、今後さらに多くの製品がリリースされる予定です。
Source : Apple Insider
(リンゴバックス)
iPhone Mania編集部
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