2015年7月10日 22時00分
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サムスン vs TSMC、iPhone7搭載予定のA10チップで熾烈な開発争い
iPhoneは使い勝手がいいかも知れないが、スペックは大したことない――Android端末と比較する際、枕詞のように使われてきた言葉です。確かにGalaxy S6シリーズなど、ごく一部のハイエンドモデルにはかないませんが、ノートパソコンではお馴染みの64bitCPUを、いち早くスマートフォンに取り入れたのはiPhone5s(A7チップ)ですし、何よりもサムスンとTSMCが、iPhone7に搭載されると目されているA10チップの開発競争に、必死でしのぎを削っていることからも、アップルがハードウェア面で最先端を行くことは明らかです。
勝者が全てを手に入れる?
ニュースサイトBGRによれば、アップルにA10チップを卸すと噂されているサムスンと台湾の半導体製造メーカーであるTSMCは、現在どちらがiPhone7に搭載される10nmのチップをより速く、そして効率よく出来るかどうかで、熾烈な争いを繰り広げているとのことです。
業界に詳しい情報筋によると、10nmのチップを安定して供給出来ることを先に示した側が、アップルとA10チップ製造の契約を締結するそうなので、両メーカーが急ぐのも無理はありません。
安定して供給出来るかが鍵
例えば、サムスンがA9チップから用いられているFinFETと呼ばれるトランジスタ技術を用い、大幅なCPUの省エネ化に成功したと思いきや、TSMCもあっという間に追いつき、来年には大量生産のテストに入る模様であることが明らかにされる、といった具合です。
また、iPhone6sシリーズに搭載されるA9チップでは、アップルとの契約を勝ち取るべく、3,000億ドル(約40兆円)の先行投資を行ったサムスンがメインとなって、チップ供給を請け負うことが発表されたものの、その後安定して14nmのチップを供給できないことが明らかとなり、結局は2014年にA8チップの供給を勝ち獲ったTSMCと、共同で供給する羽目になった流れも記憶に新しいところです。
iPhone7に搭載される予定のA10チップは、iPhone6sに搭載予定の14nmチップであるA9よりも、スピードが20%向上、消費電力は40%も減少するとのことです。このまま順調に行けば、大幅に進化したiPhoneを来年には手に出来そうですね。
Source:BGR
(kihachi)
著者情報
iPhone Mania編集部
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