2015年5月14日 09時29分

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アップルとA123の技術者引き抜き訴訟が終結、和解へ

A123 Systems社


 
電気自動車のバッテリー・メーカーであるA123 Systemsが、アップルが独自のバッテリー事業を立ち上げるために、A123の科学者と技術者を引き抜いたとして提訴していた件が、終結した模様です。アップルとA123 Systemsが明らかにしました。
 
A123が今年始めに提訴したことにより、秘密主義のアップルが自動車産業への参入に関心を抱いていることが露見しました。アップルは公式には認めていないものの、同社が電気自動車の製造を計画しているのではないかというニュースが、複数報じられています。

アップルとA123が和解

連邦判事は現地時間13日、A123に対し、アップルと最終和解に至るまでの時間の猶予を認めました。両社は裁判所に「合意に至り、条件規定書に署名し、最終的な合意契約書の作成過程にある」と報告しています。
 
A123側は、同社の技術者だったMujeeb Ijaz氏が「アップルへの転職後にA123の従業員を引き抜かない」という契約に違反したとして提訴。Ijaz氏とその他元A123社員4名の名が、被告として挙げられていました。
 
またA123は、アップルとIjaz氏が「組織ぐるみでA123の技術系博士号取得者と技術者を引き抜き、A123におけるさまざまなプロジェクトやプログラムをつぶした」とし、アップルが「A123とまったく同じ分野で競合するため、大規模なバッテリー部門を立ち上げている」と訴えていました。
 
これに対しアップルは、不正行為は一切なかったと否定し、A123の訴えを「根拠のない憶測」だとしています。

かつては将来有望なベンチャー企業だったA123

A123は、将来有望な自動車バッテリー・メーカーとして2009年に上場したものの、その後製造におけるトラブルや電気自動車市場の冷え込みにより、2012年10月にアメリカ連邦倒産法第11章の適用を申請し、事実上経営破綻しました。
 
破産申請当初は、大手自動車部品メーカーのJohnson Controlsが1億2,500万ドルで買収することが伝えられましたが、その後中国の万向集団(Wanxiang Group)が2億5,700万ドルを提示、最終的にA123を傘下に収めています。
 
 
参照元 : The Boston Globe
執 筆 : lunatic

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iPhone Mania編集部

iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!

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