2015年4月27日 21時06分
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ドットコムバブルの再現?27日アップル決算にドル高の暗雲立ち込める
決算発表を間近に控えたアップルですが、近年稀にみるドル高でアップルの利益が大幅に失われている可能性がある、と経済専門誌Financial Timesが発表しました。
ドル高で全米経済が腰折れ

1月の時点でドル高の影響についてアップルは触れており、通貨変動によって20億ドル(2,400億円)が四半期決算から失われる恐れを指摘していました。
ここ数年アメリカの製造業は、弱いドルと新興国の経済拡大の恩恵を受け、高い利益を生み出してきました。しかし、ユーロや日本の弱い経済を受け、ここ10年で最高レベルのドル高がアメリカを襲った結果、アメリカ全土に経済停滞ムードが漂い始めています。
多国間企業は軒並み利益ダウン

すでにGMやIBM、P&G、Amazon、Johnson&Johnsonといった大企業が、軒並み10億ドル(1,200億円)以上の利益減少を起こしており、ドル高が製造業のみならずアメリカの企業全体に、想像以上の悪影響を及ぼしていることが分かっています。全米では200億ドル(2兆4,000億円)以上がドル高によって失われたとされており、アナリストは、「多国間企業全体にとってドル高は逆風となっている」と述べています。
Financial Timesによれば、S&P500に登録されているアメリカを代表する企業500社のうち、55%が予想されていた数値を下回る利益を発表しています。しかし、ダウ平均に組み込まれたことに加え、好調な決算予測が並ぶせいか、アップルの株価は相変わらず史上最高値を前後しており、ドル高で予想外に利益が下振れを起こした場合、インパクトは凄まじいものとなりそうです。
アップルの第2四半期決算発表は、現地時間の4月27日に行われます。
参照元:Financial Times
執 筆:kihachi