アップル、Apple Payの中国でのサービス開始は目処立たず
アップルは好調なモバイル決済Apple Payで、中国のUnionPay(中国銀聯)との提携し、4月下旬からサービスが開始されると報じられていましたが、サービスの開始までにはまだ時間が掛かる模様です。
中国でのApple Payのサービス開始は
この件に詳しい関係者の証言では、先日公開されたiOS8.3でApple Payが中国で利用できる予定でしたが、アップルとUnionPayはApple Payを中国でどのように展開するか、合意に達することができなかったようだとニュースサイトのMarketWatchが伝えています。
サービス開始の目処は立たず
MarketWatchは当初Apple Payは中国で3月にサービス開始となると報じていましたが、その後、UnionPay側が保留とし、現在のところサービス開始の目処は立っていないと報じています。
アップルとしては、UnionPayが中国での銀行間取引を司っているため、次の一手が打てない状況となっています。例えば、中国のキャリアパートナーである中国移動(China Mobile)や中国聯通(China Unicom)のNFCを利用したモバイル決済サービスとの提携を検討しても、それぞれのシステムはUnionPayを経由してユーザーの銀行口座に送金することになるからです。
条件折り合わず、アップルには打つ手なし
また、アップルはUnionPay以外に昨年中国にある大手8つの銀行と交渉したのですが、いずれも失敗に終わっています。これはアップルの手数料が中国側の容認できるものではなかったのが原因のようです。アメリカ国内の場合、アップルは加盟店手数料2%のうち、1.5%を徴収すると同時に、取引毎に0.5セントの決済手数料を徴収することになっています。中国側はアップルの主張する、高い率の手数料を支払いたくなかったようです。
イギリスでの展開にも遅れ
iPhone6/6 Plusの好調な売上げを背景に、アップルは自社のApple Payモバイル決済サービスをアメリカ以外の国々へ展開したいと考えていますが、交渉は難航しています。昨年12月には、イギリスで2015年初めにApple Payのサービスを開始すると報道されましたが、スケジュールは遅れており、現在も銀行との交渉が続いている模様です。
参照元 : Apple Insider
執 筆 : リンゴバックス