格安SIM、認知度上がるも不安に感じるユーザーが多数存在
今年5月からは、携帯電話のSIMロック解除が義務化されることもあり、さらなる注目が集まりそうな格安SIMですが、モバイル調査を専門とするMMD研究所が16歳以上のスマートフォンもしくはフィーチャーフォンを所有している男女1,670人を対象に「格安スマホに関する意識調査」を実施し、その結果を公開しているのでご紹介します。
格安SIMの認知度は着実に上がっている
まずは格安SIMの認知度、そしてその利用率についてです。
格安スマホの認知度については、「知っており、詳しく説明ができる」という回答が20.1%、「知っているが、あまり説明はできない」という回答が38.0%、「知っているが、内容は知らない」という回答は32.2%で、計90.3%のユーザーが知っているという結果となりました。
ただし、利用率については、10.9%が「格安スマホを利用している」と答えるにとどまっており、まだまだ広く浸透しているとは言えない状況です。
なお、「格安スマホを利用している」と答えたユーザー182人が利用している会社は「OCN モバイル ONE」が30.8%で最も高く、ついで「IIJmio」が26.9%、「楽天モバイル(15.9%)」、「BIGLOBE LTE・3G(12.1%)」、「イオンモバイル(11.5%)」と続きます。
月額料金の安さなどに注目が集まる
格安スマホ利用者182人を対象に、購入時に重視した点を複数回答で尋ねたところ、「月額料金の安さ」を重視したという回答が81.3%を占めました。当然と言えば当然の結果ですが、やはり月々の通信料金などが高いと感じるユーザーは多いようです。
「通信速度の速さ」が42.3%、「通話プランがあること」が28.0%で続いたほか、「最低利用期間が短いこと」という回答も20.3%あり、大手携帯会社の契約に設けられている2年縛りがないことも重視する点にあがっています。
また、購入時に不安に思った点については、契約への不安(26.4%)、乗り換えへの不安(24.2%)、サポートへの不安(21.4%)が上位を占めています。格安スマホは月額料金の安さを実現するために、実店舗やサポートを大手キャリアと比較して最小限に抑えているので、不安に思う方は多いようです。
今後格安SIMを利用する?
次に、現在格安スマホを利用していないユーザー906人を対象に今後の利用意向を聞いたところ、「とても利用したいと思う(10.9%)」「やや利用したいと思う(25.9%)」を合わせて36.8%が将来的ん利用意向があることがわかりました。さらに、購入予定を聞いたところ、2015年内の購入予定は11.9%となりました。
格安スマホ購入予定者318人に対して、購入時に重視する点を複数回答で聞いたところ、利用者と同様、「月額料金の安さ(90.3%)」「通信速度の速さ(51.3%)」が上位に入り、「現在の電話番号が引き継げること(38.4%)」が続きました。また、購入に際して不安に思うことは、「乗り換えがめんどくさそう」が36.8%で最も多く、「契約がわかりにくそう」が35.5%、続いて「実際に料金が安くなるかわからない」という不安が33.0%となりました。やはり大手キャリアと比較して契約関連のサポートが乏しいことはユーザーにとって大きな問題として認識されているようです。
なぜ格安スマホを検討しない?
格安スマホ未利用者で、かつ今後の購入予定がないユーザー266人を対象に、格安スマホを購入したいと思わない理由を複数回答で聞いたところ、「今の携帯電話会社の方が安心だから」が最も高く56.8%、「今の携帯電話・スマートフォンと同様に使えるかわからないから(25.2%)」「つながり安さへの不安(22.9%)」「サポートへの不安(22.6%)」が続きました。
程度にこそバラつきはあれど、格安スマホに対しては何らかの不安を抱いているようですね。特に、昨年iOS8がリリースされた際にau系MVNO「mineo」が利用できなくなったこともあったので、そうした不安も払拭できずにいるようです。
参照元:MMD研究所
執 筆:クロス
iPhone Mania編集部
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