【保存版】2015年新型MacBook Air/Proおよび旧型製品の各種性能比較
現地時間9日のスペシャル・イベントで発表された新型MacBook Air/Pro。4月10日に発売される「MacBook」より一足先に店頭に並んでいますが、これらと旧型製品の各種性能比較を海外メディアArs Technicaが実施しているのでご紹介します。
過去に類を見ないほどの比較量を誇っており、MacBook Air/Proの購入を考えている方にとっては保存版ともいえる内容になっています。
今回の比較方法について
比較方法については、Ivy Bridge、Haswell、と今回のBroadwellを搭載した歴代のMacBook Air/Proの比較と共に、4月10日に発売される12インチ「MacBook」と同じ「Core M」を搭載したEliteBook 1020の性能についても併記されているので、あくまで参考とはなるものの、MacBook Air/Proと比較することが可能です。
外観デザインの変化について
外観については新型になってもさほど変化が加わりませんでした。MacBook Airのデザインは2010年から同一のものが採用されており、MacBook Proも2012年のデビューから変わりはありません。
MacBook AirとMacBook Proの外観を比較すれば、ややMacBook Airの方が薄くなっていますが、新型の「MacBook」はより薄いデザインとなっています。最薄最軽量のモデルが欲しいのであれば「MacBook」を選ぶ結論となりますが、それ以外の場合、性能面や用途によって比較するしかない現状です。
なお、MacBook Proは今回のモデルで感圧トラックパッドが搭載されています。
ディスプレイ性能について
ディスプレイ性能についてはRetina MacBook Proの勝利です。以下の画像は右がRetina MacBook Pro、左が非RetinaのMacBook Airのディスプレイを比較した画像です。明らかに精細度が異なります。
目視だけでもこれほどまでに差が付くとは、改めて驚きですね。MacBook Airの最大の弱点ともいえるこのディスプレイは、4~5年ほど前の性能であると指摘されています。製品を選ぶ際にディスプレイの美しさを重要視するユーザーには、迷わずRetina MacBook Proの購入をお勧めします。
CPU・GPU・メモリー性能について
次に、CPU・GPU・メモリーの性能について比較したベンチマークは以下の通りとなっています。
シングルコア
シングルコアの比較は上図の通りです。数値が高いほど性能が高いことを示しますが、MacBook Airも健闘しているものの、MacBook Proと比較すればその性能の差は明らかです。
マルチコア
マルチコアに関してもMacBook Proはかなり高い数値を示しています。シングルコア/マルチコアのベンチマークともに、MacBook Airはモデル間でさほど処理速度に差が生じていないことが確認できます。
また、「MacBook」と同等の処理速度を持つと推察されるEliteBook 1020の性能は2012年モデルのMacBook Airと比較しても劣っており、「MacBook」のパフォーマンスにあまり期待はできないといってもよいでしょう。
CPUの性能について
続いて、CPUの性能についても比較されています。新型MacBook Proは新型MacBook Airと比較して20%ほど高性能であることが確認できます。
GPUの性能について
GPUの処理性能については上図の通りです。それぞれ搭載されているディスプレイが異なるので一概には比較できませんが、新型MacBook Airに搭載されているIntel HD 6000は、計測ソフトCinebenchでの実測結果において2014年モデルに搭載されているHD 5000と比較すると25%高速であることが確認できたほか、計測ソフトGFXBench T-Rexにおいては10%高速であることが確認できたとされています。
同様に、新型MacBook Proに搭載されているIntel Iris 6100は、計測ソフトCinebenchでの実測結果において新型MacBook AirのIntel HD 6000よりも約11%高速で、計測ソフトGFXBench T-Rexでは18%高速、GFXBench Manhattanでは12%高速という結果が出たと報告されています。
なお、オフスクリーン(1,080P)での計測では上のような結果となっています。Ars Technicaは、総括した結果としていずれのモデルも、搭載ディスプレイの解像度でゲームをするには、現状のGPU性能ではやや不安があると報告しています。
ストレージ速度について
ストレージ速度については、2015年新型MacBook Air/Proの両モデルにおいて引き分けとの結果が示されています。
ドライブが大きければ大きいほど結果はよくなるので、ユーザーが選ぶドライブ性能でストレージ速度は決定されるとしています。
搭載されているポートについて
搭載されているポートについてはMacBook Proが勝っています。MacBook Air/ProともにイヤフォンジャックとUSB 3.0ポートが搭載されていますが、MacBook Proにはこれらに加えてThunderbolt 2ポートが搭載されています。
サイズと重量について
この部門での勝者はMacBook Airです。13インチMacBook AirはMacBookシリーズの中で3番目に重いマシンとなっていますが、13インチのMacBook Proと比較すれば200グラムほど軽くなっています。
軽さを重要視する場合は、MacBook Airシリーズを選択することが賢明に思われます。特に11インチモデルは13インチモデルと比較して200グラムほど軽く、持ち運びには最適なサイズとなっています。
バッテリーの持ち時間について
Wi-Fi環境下でWebブラウジングを行った際のバッテリーの持ち時間に関しては、MacBook Airにやや分がある結果となっています。
バッテリーの持ち時間に関しては使用方法(環境)によって異なり、CPUやGPUを継続的に使用する環境下においてはさらに差が付くケースも存在します。
MacBook Air/Proの選択はこれまでも難しいものでしたが、MacBook Airの性能が向上し、さらに難しくなった印象があります。結果として、ハードな作業を美しいディスプレイ上で行いたい方はMacBook Proが適していますが、持ち運びに適した一定の性能を持つマシンはMacBook Airということになります。
これまでの処理性能を確認する限り、「MacBook」に関しては過度な期待ができないものの、最薄、最軽量にこだわりたい方にとってはベストな選択となりえるでしょう。
参照元:Ars Technica
執 筆:クロス
iPhone Mania編集部
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