2015年3月11日 14時10分
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iOS8.3に追加のアジア系向け絵文字が「黄色過ぎ」と人種問題に
アップルが先日公開したiOS8.3 betaとOS X10.10.3 betaではユーザーの多様性に配慮して、6種類の肌の色の絵文字が用意されています。しかし、これまでの絵文字に加えて新たに追加されたアジア系(黄色人種)の絵文字が、多様性を尊重するどころか、人種をステレオタイプにはめ込むものとして、無思慮ではないかと問題になっています。
まるで病気に罹っているみたい?
「まるで黄疸を患っているようだ」「黄色人種は本当に黄色なのか?」「一体なんの意味があるんだ?」こういった怒りや混乱、失望の声が、ニュースサイトQUARTZによれば、SNSサイトを中心として随所で沸き起こっているとのことです。

文字コードの国際的な規格であるUnicodeによると、絵文字は本来、倫理的に中立であるか、誰にでも当てはまるような包括的な存在でなければならないようです。事実、これまでにも黄色の絵文字は存在しましたが、スマイリーフェイス(ニコちゃんマーク)に代表されるように、非人間的で抽象的な存在として長らく用いられてきました。

過去には絵本「ちびくろサンボ」に出てくるキャラクターが肌の色が真っ黒なために問題となりましたが、今回の絵文字騒動を見るにつけ、やはり21世紀になっても人種問題の解決には様々な困難がつきまとうと言えそうです。
先日もアップルの株主総会で、クックCEOが「今後も多様性を追求していく」と約束したばかりですが、今回の一件は、多様な人種に対して平等に配慮したつもりが、逆にアジア系ユーザーの怒りを買う結果となってしまいました。このことに対し、現在アップルは沈黙を保ったままです。
参照元:QUARTZ
執 筆:kihachi
著者情報
iPhone Mania編集部
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