アップル、なんとiOSの機密コードを中国政府に解放!?
ついにアップルも中国に屈したのでしょうか。「アップルは中国政府によるiOSの検査を受け入れることに同意した」と新京報網が報道しました。
歯向かって失敗した先人たちに学べ
中国市場のポテンシャルや、iPhone売上の30%超が中華圏に支えられている現状などから、中国政府に非協力的であることは得策ではないと、ティム・クック氏は考えたのでしょう。上述した新京報網によれば、昨年12月に、中国の公的機関がティム・クック氏とコンタクトを取り、iOSが中国の宣伝部である国務院新聞オフィスのチェックを受けることで両者が合意していたそうです。
これまでもアップルは、マイクロソフトやグーグルと比べれば、中国政府に対し協力的な態度を見せていることで知られ、昨年は、iCloudデータを中国のキャリアであるチャイナテレコムのデータセンターに移管し、アップルが公式に認めるというニュースもありました。
スパイに過敏な中国
もともと中国は、Windows8や、IBMのサーバー、iPhoneなどが、NSA(アメリカ国家安全保障局)の傍受活動に使われているのではないかと神経をとがらせています。特にマイクロソフトに関しては、政府機関のコンピュータへWindows8を搭載することを禁止したうえで、政府の公式テレビ局であるCCTV(中国中央テレビ)を通し、「中国のサイバーセキュリティにとってWindows8は有害であり、マイクロソフトは米国に協力している」との報道を行った過去があります。
ほかにも昨年は、独占禁止法容疑で中国法人のオフィスへ立ち入り捜査が行われたり、1億4,000万ドル(約165億円)の追徴課税を中国政府から課せられたりと、マイクロソフトにとっては踏んだり蹴ったりの1年でした。
また、検閲協力を拒否したために、GmailやYoutubeなどのサービスをシャットアウトされ、中国から事実上の撤退を余儀なくされているグーグルをみても、「アメリカ流」の価値観で中国政府と衝突することは、中国でのビジネスチャンスを大幅に損なってしまうことが分かります。
チェックだけなら問題ない?
ティム・クック氏は以前、
私達は、どこかの国の政府機関のために自分たちの製品やサービスに裏口を作るようなことは決してしない。彼等に我々のサーバーへアクセスさせることを絶対に許さない。今後も絶対にだ。
と述べましたが、今回はiOSが中国にとって安全であることを証明するだけであり、中国の検閲に協力するわけではないので、アップルとしても問題はないと考えたのでしょう。
アップルから公式コメントは未だ発表されていないものの、中国の大手新聞社からこのような報道が出たことを考えれば、真偽のほどは確かだと言えそうです。
参照元:新京報網、engadget
執 筆:kihachi
iPhone Mania編集部
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