2014年12月30日 13時11分

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Xiaomi、ついに企業価値でスタートアップ界No.1に躍り出る

レイ・ジュン xiaomi


 

Xiaomiが止まりません。2010年に創業して以来、様々な話題を振りまいてきたXiaomiですが、ベンチャーキャピタルから11億ドルの資金を調達したことで、企業価値が450億ドルとなり、スタートアップ企業の中で世界一となったことが明らかになりました。Xiaomiの共同創業者にして経営陣の一人、リン・ビン(林斌)氏がFacebook上で明らかにしました。

 

今月の初旬までは、タクシーのアプリ予約など自動車交通システムの構築を手掛けるUberが、12億ドルの資金を新たに調達し、合計400億ドルでトップの座を維持していました。それでも、安価なデバイスを売りさばくモデルでスマートフォン業界世界3位のグローバル企業にのし上がった、Xiaomiの勢いを食い留めることは敵いませんでした。

薄利多売でスマホ界の巨人へ

Xiaomi 企業価値 トップ

 

Xiaomiは、サムスンが不調に陥ると共に勃興してきた勢力の一つです。モトローラやHTCなど、一時期は低迷したものの復活を遂げた企業もその勢力に含まれていますが、その中でもやはり、2013年からわずか1年で企業価値を4倍にまで押し上げた同企業の勢いには目を見張るものがあります。450億ドルという企業価値は、今年の初めにモトローラを買収した世界最大のPCメーカーであるLenovoの3倍に当たることを考えれば、それが如何に巨大か分かるというものです。

 

アップルがiPhone6など注目を集める精鋭製品を巧みにセールスすることによって、巨額の利益を生み出してきたとすれば、Xiaomiは原価ギリギリの薄利多売方針で、これまでに1,000以上の製品を展開してきました。もちろん、自社のデバイスを行き渡らせることにより、独自のソフトウェアやサービスでユーザーを囲ってしまうことで中長期的な利益を得ることが、薄利多売モデルの狙いの一つです。

「パクリ」からの脱却を図れるかが鍵に

xiaomi iPhone パクリ

左:Mi 4 右:iPhone4 インスパイアされただけというが……

 

しかし、Xiaomiの将来が順風満帆かというと決してそうとも言えません。中国を筆頭にアジア圏で圧倒的なシェアを占めていることは確かですが、その一方で他の中国メーカー同様、知的財産権の問題に直面しているのが現状です。今月もエリクソンが特許侵害でXiaomiを訴え、インドで一部機種の販売を禁止されるという事件がありました。販売禁止は一時的に解けたものの、依然として訴訟が続いていることに変わりはありません。

 

特に、製品からプレゼンテーションに至るまで、アップルを徹底的に模倣し続け、大きな批判を浴びているのは既に有名な話です。アップルのデザインチーフ兼副社長であるジョナサン・アイブ氏は、Xiaomiのデザインを「泥棒」の「怠け者である」と痛罵しました。これに対し、元Google幹部でXiaomiの現副社長であるヒューゴ・バッラ氏は、「我々のデザイナー達は色々なものからインスパイアされているだけで、決してコピーキャットではない」と反論しましたが、製品を見比べれば説得力に欠けるのは一目瞭然です。

 

過去にリン・ビン氏は、「我々はイノベーションを全ての人に与え続けようと努力している。素晴らしい経験が出来るような、高クオリティかつ高パフォーマンスのデバイスを生産することが、我々のゴールだ」と述べました。先日も、「世界初の両側局面ディスプレイ」としてXiaomi Archが発表されたばかりですが、この事例で明らかなように、今後は単なる模倣から積極的に独自性をアピールしていく段階に来ていると言えるのではないでしょうか。ひとまず、来年の1月に発表されると噂されている、新型旗艦モデルがどうなるのかに注目したいところです。

 
 
参照元:cnet
執 筆:kihachi

 
 

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iPhone Mania編集部

iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!

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