今年第3四半期の米国の教育市場、iPadよりもChromebook – IDC調査
アメリカの教育市場でここ数年間、不動の人気を誇ってきたiPadですが、2014年第3四半期(6月〜9月)の出荷台数で、iPadが初めてGoogleのChromebookに抜かれた模様です。市場調査会社のIDCが最新のデータを発表しています。
米国の教育市場、Chromebookの出荷台数がiPadを上回る
データによりますと、今年6月から9月までのGoogleのChromebookの出荷台数は、アップルのiPadの702,000台を初めて上回り、715,500台だったようです。アップルは依然、教育市場でのタブレットの売上げでは首位となっています。
Chromebook、米国の教育市場の4分の1に
IDCのアナリストRajani Singh氏は、Chromebookは勢いを強めており、このままだとiPadにとって懸念となるだろうと述べています。今回のIDCのデータでは、2012年に初めてリリースされたChromebookはアメリカの教育市場の4分の1以上を占めるに至っています。Googleが提供するハイエンドなChromebook Pixelは別にして、Samsung、HP、Dell、Acerなどのサードパーティー製のコストパフォーマンスの高い機種は199ドル(約24,000円)からと、一世代前のiPad Airの学生向け割引価格よりも安価に提供されています。
今年8月に著名な教育機関がiPadから安価なクラウドベースのChromebookへ移行するニュースが報じられました。報道では教員によるiPadへの批判が伝えられ、特に物理的なキーボードを搭載していないため、生産性を高めるツールというよりも、楽しむためのデバイスだとの評価を受けることになりました。前述のIDCのアナリストSingh氏は、それなりの年齢になるにしたがい、キーボード操作の必要性が非常に重要になってくると述べています。
また、iPadを小中高生64万人にiPadを無償配布する予定だった、全米で2番目に大きな公立学区Los Angeles Unified School Districtが、6月にiPadからMicrosoft WindowsやGoogleのChrome OSへ変更すると発表していました。同学区の教員たちも、iPadにキーボードが搭載されていないことが習得の障害となっていると発言しており、端末の事前設定やコンテンツの制限にも問題があり、iPadから変更された模様です。
教育市場全体ではMacが首位
今年の第3四半期にはChromebookの出荷数がiPadを上回っていますが、教育市場ではアップルのMacが引き続き首位となっています。
参照元 : Apple Insider
執 筆 : リンゴバックス