2013年9月18日 18時46分
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都内で快適なデータ通信ができるのは「ソフトバンク」「ウィルコム」 インターネットコムが調査
スマホのデータ通信について、都内で電波状況が良く、快適に使えるのはソフトバンクとウィルコム……そんな調査結果が発表されました。(画像はクリックで拡大)
都内5スポットで5キャリアを実測調査
ドコモのiPhone販売参入や、auのLTEエリア虚偽表示問題で、スマホでのデータ通信環境について関心が高まっています。そんな中、インターネットコムは、通信キャリア5社(ドコモ、au、ソフトバンク、ウィルコム、イー・モバイル)についてデータ通信環境の快適さを比較した調査結果を9月17日に発表しました。
調査は、平日の昼11時~16時頃に、都内の主要ターミナル駅(品川、渋谷、渋谷駅地下、JR 新宿駅東口、JR 池袋駅西口)で、2013年夏モデルのAndroid端末を使って行われました。キャリア5社の比較には、「データ通信速度」「Webページ表示速度」「電波状況」「パケット通信料のコストパフォーマンス」の4つの指標が用いられました。それぞれの指標で1位に3点、2位に2点、3位に1点のスコアを付けて比較しています。
調査の結果、総合評価で最も高いスコアを取ったのはソフトバンクとウィルコム、次いでau、イー・モバイルと続き、ドコモは最下位でした。
データ通信速度:総合ではauとウィルコム、通信の安定感ではソフトバンク
「データ通信速度」の調査は、下り(ダウンロード)の速度を専用アプリで測定して比較しました。品川駅、渋谷駅、渋谷駅地下、新宿駅、池袋駅の5スポットで、5キャリアの通信速度に順位を付けました。
合計スコアではauとウィルコムのスコアが高く、次いでソフトバンク、以下ドコモ、イー・モバイルと続く結果となりました。
ユーザー視線で調査結果を見ると、興味深いのは、キャリアによってスポットに得意・不得意があるということです。場所による速度のばらつきの小ささは、ユーザーにとっては通信の安定性として実感できる点ですので、具体的に見てみましょう。
ドコモは池袋で27.77Mbpsを出した一方、新宿では3.37Mbsと調査結果中で最低の数値となり、ばらつきが大きく出ました。auは28.07 Mbs(新宿)~10.08 Mbs(品川)、ソフトバンクは20.11 Mbs(品川)~11.52 Mbs(池袋)、ウィルコムは22.88 Mbs(品川)~9.98Mbps(池袋)、イー・モバイルは19.30Mbps(品川)~8.14Mbps(渋谷地下)と、それぞれ幅がありましたが、この計測結果で最もばらつきが小さかったのは、最低でも11.52Mbpsを確保したソフトバンクでした。
Web ページ表示速度:ソフトバンクが安定した速度で1位
「Web ページ表示速度」の調査は、「Yahoo! Japan」のスマホ用ページが完全に表示されるまでの時間を測定・比較しています。
この調査では、ソフトバンクが1位を2回、2位を3回獲得し、安定した速度により首位に立っています。2位のauも各スポットで安定した結果を見せています。一方、ドコモは渋谷と渋谷地下で1位を取ったものの、新宿では5キャリア中最下位となったのが響き、3位となっています。
電波状況:ソフトバンクとウィルコムが全スポットで最大表示
「電波状況」の調査は、画面に表示されるアンテナバーの本数を比較しています。実際の使用時に、画面を見てアンテナバーの本数が多いと安心感があるので、ユーザーとしては気になる調査です。
調査の結果、ソフトバンクとウィルコムが5つのスポットすべてで4G4本の最大表示となり、ダントツの首位に立ちました。1スポットでアンテナバーが落ちたイー・モバイルとauが続き、ドコモは5スポット中3スポットでアンテナバーがMAXにならず、最下位となりました。
コストパフォーマンス:大手3社は横並び
「コストパフォーマンス」調査では、各キャリアがAndroid向けに提供するパケット定額サービス料の上限(ドコモ、au、ソフトバンク、ウィルコムは7GB、イー・モバイルは5GB)から1GBあたりの料金を算出して比較しています。
首位に立ったのはイー・モバイルが1GBあたり776円、2位はウィルコムの780円、携帯電話大手3社はともに885円で横並びとなっています。
今後、ますます重要になるデータ通信の快適性
今回の調査は、iPhoneではなくAndroidで行われており、電波状況はその時々で変化するものですが、ユーザーが実感しやすい指標による調査であり、興味深いものです。
iPhoneユーザーとしては、ソフトバンクがiPhone 5s / iPhone 5c発売に合わせて900MHz帯を2014年の4月を目標に前倒しすることや、「倍速ダブルLTE」の提供が発表されるなど、快適な利用環境を提供するキャリアの取り組みに注目したいところです。
参照元:インターネットコム
執 筆:hato