アップルのモバイル決済Apple Payは既にSiriから操作が可能
アップルに詳しい複数の関係者の証言から、近日中にサービスが開始されるアップルのモバイル決済システムのApple Payと、デジタルアシスタントのSiriとは、連動して機能するようになっていることがわかったと、金融サイトBank Innovationが伝えています。実際、現在のiOS8.0.2を搭載したiPhone6でも、Apple Pay関連の機能が既に組み込まれていることが確認されました。
Apple PayはSiriと連携して本領を発揮
Bank Innovationのテストによると、iPhone6のユーザーがSiriに向かって「バンク・オブ・アメリカのクレジットカードを開いて」と話すと、Passbookアプリが立ち上がります。しかしSiri経由でPassbookは立ち上がるものの、支払いに使用するためには、ユーザーはパスコードかTouch IDを使ってロックを解除する必要があります。
決済の専門家のBrian Roemelle氏は、2011年にQ&AサイトのQuoraで既にSiriを使ったカード決済が将来実現するとの予想をしていましたが、これが早くも実現することになりました。
バンク・オブ・アメリカはサービス開始直後から利用可能
SiriでPassbookを立ち上げApple Payで利用できるカードは、現時点ではバンク・オブ・アメリカのデビットカードに限られています。Apple Payはまだサービス開始前ですので、Siri経由でどの銀行のデビットカードやクレジットカードが使えるのかはまだ分かりません。
しかし業界に詳しいTom Noyes氏は、Apple Payがサービスを開始する初日からSiri経由で使用できるのは、バンク・オブ・アメリカのカードだけだとブログで述べています。
アップルエンジニアはTouch IDとNFCの調整に注力
アップルにはApple PayとSiriを連携させる理由があります。Apple Payはできる限り簡単に決済をできるようにすることを目標としています。最後にTouch IDで本人確認するまでiPhoneに触れることなく、Siriを通じて音声で手続きができれば非常にスムーズです。
アップルのエンジニアはiPhone6に搭載したTouch IDとNFCチップのカスタマイズおよびアップデートを、これまでの開発の10倍から15倍のスピードで推進していると関係者は述べています。実際、従来のiPhone5sに搭載されているTouch IDと比較すると、非常に高速かつ正確に処理ができるように改良されており、機能も進化しています。
Apple Payは新たな収益源
将来、iPhoneユーザーにApple Payが浸透すれば、アップルにとって新たな収益源になることは間違いありません。アップルはバンク・オブ・アメリカをはじめ、既に主要な金融機関と決済手数料の交渉を行っており、収益化を進めています。
参照元 : Bank Innovation
執 筆 : リンゴバックス