iPhone6/6 Plus搭載「A8チップ」は台湾製、Samsung離れ実現
アップルが新しく発売したiPhone6 Plusを早速iFixitが分解し、毎年恒例となっているレビューが公開されました。これにより、さまざまなコンポーネントやパーツが明らかになっています。
各コンポーネントの詳細が明らかに
従来のiPhone5シリーズから大画面化して気になるのはバッテリーですが、iPhone6では1810mAh、iPhone6 Plusでは2915mAhと大容量のバッテリーを搭載し、iPhone5sの1560mAhよりも容量も大きくなり使用時間も長くなっています。
また、LTEモデムはQualcom製のMDM9625M、フラッシュメモリはSKhynix製H2JTDG8UD1BMS、タッチスクリーンのコントローラーはBroadcom製BCM5976、Apple Payに使用されるNFCチップはNXP製65V10となっています。
A8チップはSamsungに代わり、初めて台湾のTSMC製に
iPhone6とiPhone6 Plusのプロセッサーは新しく開発されたA8プロセッサーとなり、Chipworksが詳細をレポートしています。
Latest news from @Chipworks: The A8 processor was fabricated at TSMC and uses a 20 nm CMOS manufacturing process.
— iFixit (@iFixit) 2014, 9月 19
今回搭載されたA8プロセッサーはアップルの第2世代となる64ビット対応チップで、台湾のTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)が初めて製造しています。
アップルがA8プロセッサーの製造を市場でも競合する、従来のSamsungからTSMCに変更するのではという予想は以前からありましたが、実際に製品になるまで詳細は分かりませんでした。
iPhone6/iPhone6 PlusはSamsungのGalaxyとGalaxy Noteに対抗
今回アップルが従来の4インチディスプレイを搭載したiPhone5シリーズから、大画面化した4.7インチのiPhone6と5.5インチのiPhone6 Plusをリリースしたのは、それぞれSamsungのGalaxyとGalaxy Noteに対抗するためなのは明らかです。
A8チップにはトランジスターが20億個集積
Chipworksによりますと、A8プロセッサーは以前の予想のとおり20nmプロセス技術を利用して製造されており、従来の28nmプロセス技術を利用したSamsung製のA7プロセッサー(iPhone5sなどに搭載)に比べ、省スペース、高性能、省電力を実現しています。アップルもCPUパフォーマンスは25%、グラフィック処理は50%高速化したと説明していました。
またメディア向けイベントでは、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長のPhil Schiller氏が、A7プロセッサーが10億個のトランジスターを集積しているのに対し、A8プロセッサーは20億個のトランジスターを集積していると説明していました。
今回、SamsungはA8プロセッサーを受注できなかったことで今年前期の業績にかなりの影響があったようで、次世代のAシリーズチップの製造受注を目指していると伝えられています。
参照元 : 9to5Mac、iFixit
執 筆 : リンゴバックス
iPhone Mania編集部
iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!
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