MediaTek、Dimensity 9000の強化版を計画~Qualcommに対抗

    Dimensity 9000の画像

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    MediaTekがスマートフォン向けフラッグシップ システム・オン・チップ(SoC)のDimensity 9000の性能強化版を計画していることがわかりました。
     
    QualcommのSnapdragon 8 Gen 1 Plusに対抗するためと考えられます。

    Cortex-X2の動作周波数を3.2GHzに引き上げ

    Dimensity 9000の性能強化版では、高速CPUコアとして搭載されているCortex-X2の動作周波数が3.05GHzから3.2GHzに引き上げられます
     
    この動作周波数はQualcommのSnapdragon 8 Gen 1 Plusと同じであり、このチップに対抗するための製品となりそうです。
     
    Geekbenchに登場したベンチマーク結果によれば、ほかのCPUコアおよびGPUの仕様はDimensity 9000と変わりません。
     
    強化版Dimensity 9000のGeekbenchの結果
     
    ベンチマークスコアが低いのはまだ最適化が完了していないためだと思われます。

    QualcommとMediaTekの回路設計能力の勝負に?

    QualcommはSnapdragon 8 Gen 1 Plusの製造にDimensity 9000と同じTSMCの4nmプロセスを使用すると言われています。
     
    性能強化版Dimensity 9000の製造プロセスは不明ですが、Cortex-X2以外のCPUコアの動作周波数が変わっていないことから、おそらくDimensity 9000と同じTSMCの4nmを使うのでしょう。
     
    Cortex-X2は発熱が大きいことで知られており、動作周波数を引き上げることで発熱がさらに増加します。
     
    同じ製造プロセスを使うとすれば、両社の回路設計能力の差がこれらのチップの性能差に直接現れです。

     
     
    Source: 肥威/Weibo via Notebookcheck
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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