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2013年9月12日 22時04分

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アップルはどうして廉価版iPhone 5cをださなかったのか

iPhone 5c
イギリスのMacworldがアップルが発売するiPhone 5cの販売価格について以下のような記事を掲載しています。

アップルが廉価版のiPhoneを出すべきかどうかは、長い間議論されてきたのですが、アップルがiPhone 5cを発表すると、誰もがそれが廉価版のiPhoneだと思っていましたが、実際は違っていました。

ここではイギリスでのiPhoneの販売価格の話ですが、新しい16GBのiPhone 5cは469ポンド(約74,000円)、16GBのiPhone 5が529ポンド(約83,000円)です。一方、iPhone5sはiPhone 5cよりも80ポンド(約12,000円)高く、549ポンド(約86,000円)で、iPhone5よりも20ポンド(約3,000円)高い価格です。

エントリーレベルのiPhoneは、機種としてはiPhone4Sになりますが349ポンド(約55,000円)です。これは4.5インチと画面も小さく、コネクタも既に古いタイプになりますが、10日に販売終了となるこれの前の機種のiPhone 4の318ポンド(約50,000円)よりも高い価格になります。
 

誰が安いiPhoneを欲しがっているのか?

安いiPhoneが製品ラインナップに必要というのは、もともとアナリストや投資家たちの主張した意見で、彼らはすでに先進国にはスマートフォンが浸透したので、アップルは中国のような新興市場をターゲットにして、iPhoneを欲しがっている多くの見込み客にアプローチすべきだとの意見でした。でも実際はiPhoneは価格が高くて彼らには買えない機種なのです。

例えば、中国ではエントリーレベルのiPhone5は5,288元(約86,000円)、この金額は都会で働く人の給与の6週間分の金額で、中国人の平均給与は1カ月、3,585元(約58,000円)。

中国だけではなく、インドなど他の新興国にもiPhoneを欲しがっている人たちがたくさんいるのですが、残念ながらiPhoneは価格が高くて同じように買えません。イギリス国内でさえ、初期の費用が高くてiPhoneを買えない人がたくさんいます。そういう多くの人たちは携帯電話の契約更新の際には、無料や安価なスマートフォンに機種変更しています。アップルはそういう見込み客をみすみす他のスマートフォンメーカーに取られています。

アップルは新製品が出るたびに既存の機種の価格を下げて販売しています。そういう意味では安価なiPhoneを提供していることにはなるのですが、残念ながらこれに満足する人ばかりではありません。なぜなら、このやり方だと安価なiPhoneは2年も前のモデルになり、Android端末は安価ですが最新のモデルですので、ユーザーがAndroid端末の選ぶ理由はここにもあります。
 

iPhone 5cは本当に安いのか?

iPhone 5cのこの価格は本当なのでしょうか? これはアップルがiPhone 5cをどうポジションニングしているかにもよりますが、多分アップルはiPhone 5cを廉価版iPhoneとは考えておらず、中流層を対象にしたいわゆるミッドレンジモデルと位置づけているようです。

Business Insiderは、iPhone 5cが廉価版モデルと考えるのは間違っていて、アップルは現在ハイエンドな市場しか対象にしていませんが、iPhone 5cでは中流層をターゲットにしようとしていて、価格帯でいくと300~400ドル(約30,000~40,000円)を想定していると報告していました。ところが、iPhone 5cは一番安いモデルでも中国では4,488元(約73,000円)もしており、iPhone 5cと800元(約13,000円)しか違わない価格になっています。
 

価格は中国では高すぎるのか?

モルガン・スタンレーのKaty Huberty氏によれば、中国の消費者は廉価版iPhoneの価格が4,000元(約65,000円)なら購入したいという調査結果を発表していて、この数字は予想していた金額よりも高いものです。しかし、中国国内のスマートフォンメーカーは1000元(約16,000円)以下という低価格な端末を市場に投入しており、ここにアップルだけではなくサムスンも含めたスマートフォンメーカーが競合しているのです。iPhone 5cの中国での販売価格はユーザーのニーズには全く合っていないと言えます。
 

安すぎることは悪いこと

アナリストや投資家が廉価版iPhoneをアップルに求めている一方、iPhoneを安価なマーケットをターゲットにする製品とするのはアップルのブランドの価値を下げることになると反対する声もあります。アップルのマーケティング担当副社長のフィル・シラー氏は今年1月に中国の上海イブニングニュースに「アップルはマーケットシェアを取るために安価なスマートフォンを開発するつもりはない」と述べていました。

また、安価なiPhoneを販売することは当然、利益も少なくなるという指摘もあります。実際のところ、アップルは直近の2期にわたる四半期で利益が落ち込んでいて、この理由は顧客がiPadよりも価格が安いiPad miniを購入しているし、iPhone5よりも価格が安いiPhone4Sを購入したからなのです。

しかしながら、ハードウェアの利益だけがアップルの利益を押し上げているわけではないことにも着目する必要があり、例えばiPhoneの場合はユーザーにアプリやサービスも提供し利益を生んでいるからです。アップルがiPhoneでマーケットでシェアを拡大すれば、当然ですがiTunesやApp Storeからの利益、アクセサリーの売上も拡大します。
 
iPhone 5c

安価なiPhoneを販売するということは、アップルはたくさんのiPhoneを販売しなければならず、App Storeやアクセサリーもたくさん販売せざるを得なくなるのです。

今回はiPhone 5siPhone 5cという2つの新しいiPhoneが登場したのですが、アップルはマーケットシェアも無視できないし、ブランド価値も下げられない状況でマーケティング的には非常に悩ましい立場に立たされているようです。

参照元:Macworld
執 筆:リンゴバックス

カテゴリ : iPhone5c, 最新情報  タグ : , , , ,

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