Intel「4004」と同じ製造手法で、1,200個のトランジスタを搭載したICを自宅の設備で製造したユーザーが紹介されています。
高校生の時にIC自作開始
サム・ゼルーフ氏が、自作ICの製造風景をYouTubeで公開しました。
同氏は高校生の時にIC自作を始め、2018年に5ミクロンのPMOSプロセスにより6つのトランジスタを搭載したIC、「Z1」を製造しました。
ゼルーフ氏は今年、新しいIC「Z2」を自作しました。「Z2」が搭載するトランジスタ数は1,200個で、「Z1」から大幅に増加しています。
「Z2」はメタルゲートプロセスからポリシリコンゲートプロセスに変更されており、動作電圧が10ボルトから1ボルトに減少、消費電力が大幅に低減しています。
1970年代に大企業が行ったことを、個人が自宅で実現
同様のプロセスで製造されたIntel「4004」のトランジスタ数は、2,200個でした。1970年代にIntelという大企業が行ったことを、現在、個人が自宅で行っているのは興味深いとTom’s Hardwareは驚きをもって紹介しています。
なお、ゼルーフ氏が製造した12個の「Z2」のうち完全動作するのは1個だけのようで、歩留まり向上に向けた改良が行われているようです。
Source:Tom’s Hardware
(FT729)