Xiaomiが欧州全体でシェアトップになるも西欧ではAppleが首位~2021Q2

ヨーロッパの画像
 
中国のスマートフォンメーカーであるXiaomiは、2021年第2四半期(4月~6月)に史上初めてヨーロッパのスマートフォン市場でシェアランキング首位となりました。
 
しかしながら、ヨーロッパと一口にいっても国によって経済状況や文化が大きく違います。地域別にみるとランキングは変化し、西ヨーロッパではAppleが首位でした。

ロシアおよび旧独立国家共同体地域で強いXiaomi

Xiaomiは2021年第2四半期に史上初めてヨーロッパのスマートフォン市場でシェアランキング首位となりました。
 
調査会社のCounterpointが出している調査結果もXiaomiが首位という点では同じですが、地域ごとにみるとXiaomiが常に強いわけではないともしています。
 

 
たとえば、ヨーロッパからロシアと旧独立国家共同体(CIS)地域を除いたランキングでは、Samsungが首位になります。
 
これは、ロシアがヨーロッパ最大のスマートフォン市場(2位のドイツの約2倍の出荷台数)であり、ロシアに強みを持つXiaomiはこの地域を除かれると出荷台数の合計が大きく下がるためです。
 
またXiaomiは、ロシア以外にも、シェア40%を誇るスペインをはじめ、ベルギー、デンマーク、ウクライナで首位となっていますが、西ヨーロッパ地域においては3位に落ちます。
 
一方、Appleは西ヨーロッパ地域では首位であるものの、東ヨーロッパやロシアおよびCIS地域では3位です。
 
つまり、比較的経済が豊かな地域ではAppleが強く、経済状況がそれほど良くなく安いスマートフォンが好まれる地域ではXiaomiが強いという構図となっています。
 
Samsungはリーズナブルなスマートフォンからハイエンドスマートフォンまで幅広い製品ラインナップを持っており、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアおよびCIS地域のいずれの地域でも2位となりました。

2021年第3四半期はSamsungが首位に返り咲く?

ヨーロッパのスマートフォン市場の今後の見通しについては、Samsungが2021年第3四半期(7月~9月)に再びシェアランキングトップに返り咲くとみられています。
 
これは、新型コロナウイルスの影響によりベトナムの工場の問題で滞っていた供給が回復するためです。
 
また、Galaxy Fold3Galaxy Flip3の発売もSamsungの業績改善を後押しすることでしょう。
 
しかしながら、ロシアやスペインではXiaomiが引き続きリードし、西ヨーロッパではAppleが首位の座を明け渡すことはないとみられ、引き続きヨーロッパ市場は混戦状態が続くとみられます。

 
 
Source: Counterpoint
(ハウザー)

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