GTの最新機械がAppleのサファイアガラス問題を解決!?
iPhone6のスクリーンに採用されるといわれる、サファイアガラスの生産問題を解決する「秘密兵器」を、Appleのサファイアガラスの製造パートナーであるGT Advanced Technologiesが準備していると、マサチューセッツ工科大学(MIT) が伝えています。Cult of Macが報じました。
サファイアガラスは丈夫で傷がつきにくく、耐久性が高いのが長所ですが、その分スマートフォンのスクリーンサイズに切断するのは至難の業です。Appleは現在、サファイアの大きな塊を、数百マイクロメートルの薄さに切っていくという作業を行っていますが、これには非常に時間がかかるといわれています。
GTが最新兵器を準備中
しかしGTの最新機械「Hyperion 4 Ion Implanter」では、水素イオンをサファイアに照射することで、紙のような薄さに簡単にスライスしていくことが可能です。
この機械はコンクリートミキサー車くらいの大きさで、現在マサチューセッツ州ダンバースの研究所で稼働中です。機械はサファイアのウエハーに水素イオンを26マイクロメートルの深さに導入し、さらに熱処理により結晶の結合を切断して、サファイアウエハーの表面を26マイクロメートルの厚みではがします。
機械を使えば、人間の髪の毛の半分程度の厚さのサファイアを、繰り返しはがしとっていくことが可能です。そうしてはがしたサファイアを、ガラススクリーン表面にラミネート加工すれば、スクリーンが丈夫になるだけでなく、使用するサファイアの量も少なくて済むため、コスト削減が期待できます。
新技術を使えばサファイアスクリーンが格安に
現在、100%サファイアでできたiPhoneのスクリーンのコストは、1枚あたり15ドルから20ドル(約1,500円から2,000円)で、従来のガラススクリーンの5倍です。しかし紙並みの薄さのサファイアを使用するなら、1枚6ドル(約600円)までコストを抑えることができるそうです。
GTのエンジニアリング部門の副社長によると、サファイアウエハーの処理を自動化し、はがしてシートを作成するプロセスを迅速化できるよう、機械を調整する必要があるそうですが、それには最長9ヶ月かかるとのことです。その場合、iPhone6には間に合いませんが、次のモデルでは採用されるのでしょうか。
参照元: Cult of Mac
執 筆: lunatic
iPhone Mania編集部
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