Appleが、二次元の動画コンテンツから複合現実（MR）や仮想現実（VR）環境を作り出し、ユーザーがあたかもその動画に入り込んでいるような気分を体験できるシステムを開発中のようです。
動画からSRコンテンツを生成
現地時間12月10日、米特許商標庁（USPTO）が「二次元動画コンテンツから合成現実を生成する方法とデバイス（Method and device for generating a synthesized reality reconstruction of flat video content）」と題したAppleの特許申請書を公開しました。
特許申請書はデジタルで生成した物体や環境を意味する「合成現実（SR）」の説明から始まっています。AppleによればSRには、仮想現実（VR）や拡張現実（MR）、複合現実（MR）も含まれるようです。
ドラマに出演している気分を味わえる
Appleによると、SR体験にはiPhoneやiPadのような携帯デバイスと、Appleが開発中と噂の「Appleメガネ」のようなヘッドマウントデバイスが必要となります。
iPhoneやiPadとAppleメガネが複数のセンサーでやり取りし、二次元のコンテンツからSR環境を作り出すのだそうです。たとえばテレビドラマをVR環境へと再構築し、ユーザーは自分がドラマの中へ入り込んだ気分を味わえます。
一般にVR、AR、MRといったコンテンツは事前に作成、ライブラリに保存されているものをユーザーが選んで体験する、という仕組みになっていますが、Appleが今回特許で解説しているシステムは、動画をリアルタイムでSRコンテンツへと再構築可能なのだそうです。
これはあくまで申請中の特許であり、製品化されるかどうかはわかりませんが、近い将来、お気に入りのアニメやドラマに自分が出演している気分を味わう、といったことも可能になるかも知れません。
Source:USPTO via AppleInsider
Photo:Tech Vision/YouTube
(lunatic)