2014年5月8日21:04公開

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2014年の夏!SoftBankからプラチナバンドを使ったLTEサービスの提供を開始か!?

SoftBank


2012年3月に総務省からプラチナバンドを割り当てられたSoftBankは当初、900MHz帯でのLTEサービスを2014年春ぐらいを目処に提供したいとしていました。しかし、4月を過ぎてしまった現時点でもSoftBankからは何も発表がありません。そんな中、大手情報サイトASCIIが「SoftBankの900MHzを使ったLTEサービスは今夏から開始される」という情報を公表しました。

サービス開始が遅れた理由

SoftBankが総務省から割り当てられた900MHz帯の周波数は、既にいろいろな分野で利用されていました。例えば車のエンジンを遠隔で始動させられるキーだったり、ホームセキュリティなどに利用されていました。利用されていた周波数を950MHzから920MHzへ切り替えるよう、特定小電力無線局を利用した電子タグ機器をお使いの方に対して、SoftBankが案内を行っていました。
 
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この移行に遅れが生じていたため、900MHz帯でのLTEサービス提供が遅れていたようです。しかし、ようやく移行完了の目処が立ったことから2014年の夏頃にサービス開始というアナウンスができたようです。

なぜプラチナバンドにこだわるのか

なぜSoftBankがプラチナバンドにこだわるのか、その理由は電波の特性にあります。携帯電話などで使われている電波は、周波数というもので区分けされています。その中でも携帯電話に最適と言われている700MHz、800MHz、900MHzの帯域をプラチナバンドと呼んでいます。
 
このプラチナバンドで提供されている周波数帯には次のような特徴があります。それは建物などの障害物にぶつかったときに、電波がその障害物を回り込むという性質を持っています。
 
900MHzの利点
そのため、建物の奥でも通話やデータ通信ができるようになります。そのためアンテナ基地局を増設しなくても、サービスエリアを広くする事ができるのです。
 

 
プラチナバンド以外の高い周波数帯域を利用している場合は、建物などの障害物にぶつかった場合、電波が反射してしまうため建物の奥には届きません。この場合は、別途アンテナ基地局を設置して、通話やデータ通信ができないエリアをカバーしなくてはなりません。

キャリアアグリゲーションも視野に入れた戦略

auやNTT docomoが始めるキャリアアグリゲーションにも、対応させることを含む発表をSoftBankは行っています。キャリアアグリゲーションは、それぞれ違う周波数を利用して同時にデータ通信を可能にしたものです。例えばSoftBankが利用可能な周波数を900MHzと1.5GHzや2.1GHzの2つを使って、同時にデータ通信を行えるようにするというものです。
 
キャリアアグリゲーション

出典:au

 
これによってどちらかでトラフィックが大量に発生し、データ通信が停滞した場合でも、安定しているもうひとつの周波数を使ってデータ通信を行うため、利用者としては速度低下を感じにくくなるというものです。
 
ここに来て、キャリアアグリゲーションなどのサービス提供を開始することで、他社を追従することを公表したSoftBankは、ようやく対等に戦える駒が揃ったという感じでしょう。ますます快適に、iPhoneやiPadインターネットや動画が楽しめるようになると思うとサービス開始の「今夏」が待ち遠しいですね。
 
 
参照元:ASCII
出 典:SoftBank、au
執 筆:KSM

著者情報

iPhone Mania編集部

iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!

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