第4世代移動通信システムLTE-Advancedの検証実験で国内初の試みが始まる!
イー・アクセスは第4世代移動通信システム(LTE-Advanced)の検証実験を行うため、実験基地局の設立などの総務省に申請を行い、今年の5月にも埼玉県内で実施することを発表しました。今回の検証実験では、現在国内で使用されているLTE規格の通信方式2つを使った国内初の第4世代通信の評価試験となるそうです。
LTEには2つの通信方式がある
国内では、LTEという高速通信のための規格が採用されています。このおかげでiPhoneやスマートフォンでインターネットを利用する際に、ストレスを感じることが少なくなりました。このLTEという規格には、FDD(周波数分割多重)式とTDD(時分割多重)式の2つの通信方式があり、携帯電話会社によって採用している方式が違います。
FDD(周波数分割多重)式は、「端末←基地局」の下りと「端末→基地局」の上りにそれぞれ異なった周波数が割り当てられています。そのため同時に送受信を行うことができる方式と言われています。ただしFDD式には、数限りのある周波数を上り用と下り用に複数用意しなくてはならないというデメリットがあります。FDD式は携帯電話会社全社が採用している方式になります。
TDD(時分割多重)式は、「端末←基地局」の下りと「端末→基地局」の上りを、時間によって切り替えて使用しています。このTDD式はFDD式の用に複数の周波数を使うことがないため、周波数を有効利用できるとして注目を浴び始めています。また通信の容量によって切り替えるタイミングを変えることができます。TDD式はSoftBankとイー・アクセスが採用している方式になります。
今回のイー・アクセスの検証実験は、この2つの違った方式を束ねて通信に利用すると言うものです。これによって最大で1Gbpsもの高速データ通信ができるようになります。一般的な家庭に来ている光ケーブルによる通信サービスは200Mbps程度ですから、第4世代移動通信システムではその5倍もの通信速度を実現できると言われています。
サービス開始はまだまだ先になる
ようやく国内でも、第4世代移動通信システムの検証実験が始まります。しかしまだまだ検証段階なので実際のサービス提供は2015年以降になると思われます。総務省ではLTE-Advancedで利用される周波数の3.4GHz~3.6GHzを、各社に割り当てる準備を開始しています。携帯電話各社もイー・アクセスに続き第4世代移動通信システムに対する検証実験を行うことでしょう。
総務省はこの夏にも、各携帯電話各社への3.5GHz帯の周波数帯割り当てを決める方針です。この周波数帯の割り当てにより、都市部での「パケ詰まり」解消のほか、最大1Gbpsの高速通信を活用し高精細な4K映像もスマホで視聴可能となります。
政府は、2020年のオリンピック・パラリンピック東京開催に向けて、スマホで鮮明な画像が楽しめるようにする計画です。
来年の今頃には、LTE-Advanced対応のiPhone6sが発表されているかも知れませんね。
参照元:イー・アクセス
執 筆:KSM
iPhone Mania編集部
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