AppleユーザーはAndroidユーザーに比べiPhoneとiPadの両方を使う傾向が高い
アップルのユーザーは高い品質を求めるユーザーであり、複数の端末を使用する傾向にあると市場調査会社のKantar Worldpanelがレポートしています。今回のレポートで興味深いのは世界でもっとも重要なモバイルマーケットの一つである中国の都市部でも、この傾向が顕著になっているということです。
スマホ、タブレットが普及、どう使い分け?
AppleのiOSにも、Androidにもいえることですが、最近ではほとんどの用途のためにアプリが存在しています。そのため、iPadなどのタブレットやモバイル端末は生活の上でとても重要な役割を果たすようになりました。これまでパソコン上で行っていたことが今ではほとんどがiPad上で出来るようになり、デスクトップやラップトップパソコンのほとんどが脇に追いやられている状況です。iPad向けのOfficeもリリースされ、この状況はさらに加速されることになります。
自宅ではテーブルやソファにあるiPadを手に取り、本を読んだり、ビデオを鑑賞したり、仕事では紙の書類やノートを使わずにiPadだけを持って会議に出席したりします。ではiPadのようなタブレットとiPhoneなどのスマートフォンの関係はどうなっているのでしょうか?
中国都市部でもタブレット所有者の62%がスマホを使用
今回、Kantar Worldpanelが発表した2013年の12月までのレポートによりますと、中国都市部でApple、Samsung、Lenovoのタブレットを使用しているユーザーの62%以上が、スマートフォンを使用しているという結果が出ています。
iPad所有者の80.9%がスマホを使用
AppleのiPadユーザーの場合には、この割合はさらに高く80.9%のユーザーがスマートフォンを使用しています。一方、Samsungのタブレットユーザーの場合は56.9%、Lenovoのタブレットユーザーでは42.6%となっています。
iPhoneユーザーの35.4%がタブレットを使用
また、スマートフォンのブランドでタブレットの所有割合をみてみますと、iPhoneユーザーが一番高く35.4%のユーザーがタブレットを所有し、Samsungのスマートフォンユーザーは19.3%、Lenovoのスマートフォンユーザーは14.9%となっています。
この結果からiPadユーザーはスマートフォンを使用する傾向にあり、iPhoneユーザーは同様にタブレットを所有する割合が高いことになります。Appleの製品は高価だといわれていますが、結果的にAppleは付加価値の高い顧客をユーザー層に取りこむことに成功し、アップルユーザーはほとんどがiPhoneとiPadを使用する傾向にあると考えられます。
スマホとタブレットは同じOSになる傾向が強く、Appleには朗報
AppleもSamsungもLenovoもスマートフォンとタブレットの両機種を販売しているのですが、ユーザーがスマートフォンとタブレットを両方使用する場合には、端末で使用されている基本ソフトがiOSなのかAndroidなのかを選択することになります。
2013年末までの今回のレポートの結果ではiPhoneユーザーでタブレットを所有しているユーザーの64%がiOSを基本ソフトとするiPadを所有しています。
iOSでもAndroidでもいえることですが、ユーザーはスマートフォンと同じOSで動くタブレット購入する傾向にあるのは明らかですが、この傾向はAppleにとっては非常に良い事なのです。なぜなら、一度iPhoneを購入してiOSを使用してもらえば、iPadを購入してもらう割合は高くなるからです。一方、Androidの場合は、多くのメーカーがタブレット製品を販売していますので、選択肢が多くなりスマートフォンと同じメーカーやブランドを購入する傾向は低くなります。この結果、Samsungの場合にはSamsungのスマートフォンを所有しているユーザーが同じくSamsungのタブレットを所有する割合はたった10%にしかなっていません。
つまり、Android端末を提供しているメーカーは他社との競合を避けるために、Appleのようなより良いユーザー体験を提供する独自のエコシステムを提供する必要があると考えられます。
参照元:Patently Apple
執 筆:リンゴバックス