スマホで使うのはブラウザよりアプリ!ウェブ利用の比重は減少
アメリカの消費者がiPhoneなどスマホなどのモバイル端末を使用するとき、ブラウザを使ってウェブサイトを閲覧するよりも、アプリを使う時間のほうが長くなっていることが、モバイル端末の利用や広告に関する分析などを行うアメリカのFlurryの調査で明らかになりました。
同社が今年1月から3月にかけてデータを収集、分析し、4月1日に公開した報告書によると、アメリカの消費者がモバイル端末に費やす平均時間は1日あたり2時間42分で、前年同期の2時間38分から4分長くなりましたが、興味深いのはその内訳です。
携帯アプリに費やす時間がさらに長くなった
2013年には、モバイル端末に費やす時間の80%がアプリ、20%がウェブだったのですが、2014年になるとアプリが86%(2時間19分)と増え、ウェブの時間は14%(22分)まで減っているのです。
数年前までは一時的な流行のように見られていたアプリが、いまや完全にモバイル利用の主流となっており、ブラウザが単なるひとつのアプリケーションとなってしまったことが、よくわかります。
ブラウザとアプリ、その中でもどんなアプリに時間を使っているかをさらに細かく分類したのが次の円グラフです。比較のため、2年分のグラフを載せました。上は2014年、下は2013年のものです。
これを見ると、アプリでは、2013年と同じくゲームがトップで32%。2位がFacebookというのも昨年と変わっていません。
変化しているのは、SNSとメッセージングの利用時間が長くなっているということです。2013年のグラフでは、ソーシャルネットワーキングに費やす時間は6%でしたが、今年はTwitterだけでも1.5%、その他の9.5%を合わせると、11%になります。
Flurryは今年、エンターテインメントの項目からYouTubeを独立させました。グラフからわかるように、YouTubeの利用はエンターテインメント全体の50%を占めています。
モバイルアプリ市場は戦国時代
モバイル分野において、GoogleとFacebookが堅固な地位を築いているわけですが、市場はまだ群雄割拠の状態だといってよいでしょう。実際、GoogleとFacebookのアプリすべてを合わせても、消費者が費やしている時間の25%以下に過ぎません。また調査会社ComScoreによれば、上位10位を合わせても、40%に達しないのです。
なぜならFacebookがPinterest、Snapchat、WhatsAppなどを買収し、GoogleがWazeを買収しても、次々と新たなアプリが登場しているからです。つまりモバイルアプリ市場には、まだまだ新規参入の余地が残されているといっていいでしょう。
モバイル広告収益の約半分をGoogleが得ている
広告の世界では、費やした時間はお金に等しいといわれます。全体の時間の17%が費やされているFacebookの広告収入が全体の17.5%という結果は、その説を裏付けているように思えます。
ところがeMarketerによれば、広告収入においてはGoogleがモバイル広告収益全体の49.3%と非常に高い比率を占めているのです。モバイル検索とモバイルウェブでのディスプレイ広告などを合わせると、広告収入ではGoogleが圧倒的なシェアを誇っています。
ちなみにその他のアプリは時間では65.3%ですが、広告収入では32%。つまりゲームなどのアプリにおいては、広告で収入を得る機会が眠っていることを意味します。eMarketerは今年のモバイル広告市場は75%成長するとの予測を発表しています。
参照元 : Flurry
執 筆 : lunatic
iPhone Mania編集部
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