12日のスペシャルイベントで3種類のiPhoneが登場したことによって、現行ラインナップは大まかに5種類となりました。それに応じてiPhoneの価格は、最も安いモデルと最も高いモデルとの間で2倍以上の開きが出ています。
最安のiPhone7は50,800円〜
iPhone XSやiPhone XS Max、iPhone XRが登場したことによって、iPhone XやiPhone6s、iPhone6s Plus、iPhone SEが販売中止となりました。現在のラインナップは、一番安いモデルでiPhone7、一番高いモデルでiPhone XS Maxとなっています。
Apple
- iPhone XS Max:124,800円〜
- iPhone XS:112,800円〜
- iPhone XR:84,800円〜
- iPhone8 Plus:78,800円〜
- iPhone8:67,800円〜
- iPhone7 Plus:64,800円〜
- iPhone7:50,800円〜
大まかには5種類、サイズを細かく数えると7種類、内蔵ストレージまで含めると17種類もの選択肢が消費者には用意されていることになります。
一体なぜ、ここまでiPhoneの選択肢を増やしたのでしょうか。
Nikkei Asian Reviewがティム・クック最高経営責任者(CEO)に質問したところ、「全員に供給したいから」という実に明確な回答が返ってきました。「顧客が探し求めるものは幅広く、払おうとする金額もまた幅広い」
多くのイノベーションや価値を提供でき、それに金銭を払いたいと考える人たちがいるならば、喜んで彼らに応じようというのがティム・クック氏を始めとしたAppleの考えなのだそうです。
さらにティム・クック氏は「君らが昔(個別に)購入していた沢山のものが、今や1つのものへ集約されている。そして独立したデバイスとしてかつてない、はるかに進んだものをもたらしている」と述べ、いかにiPhoneが革命的な製品であり、価値があるものかを改めて強調しました。「iPhoneの役割は、2007年にリリースされた当初よりも、人々の生活の中でずっと大きな存在になっているんだ」
最新モデルの価格が4年で2倍に
2014年に登場したiPhone6の価格は16GBで67,800円でした。それから4年で、最新iPhoneの価格は2倍前後まで上昇したことになります。
スマートフォン市場が伸び悩むなか、「出荷台数ではなく価格を上げることで利益を確保する」というAppleの戦略を思えば致し方ないですが、iPhoneがこれだけ高くなると、もはや手が出ないという消費者層も少なくないはずです。
そんな彼らを、iPhoneブランドの価値を損なうことなく実質的なミッドレンジモデル(中価格帯モデル)で取り込もうというのが、ティム・クック氏の目指す新たなiPhoneのあり方というわけです。
Source:Nikkei Asian Review
(kihachi)