2014年2月15日00:54公開 / 2014年2月15日01:01更新

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Viber買収で世界展開狙う楽天、iPhoneホーム画面に攻めて来る?

Viber買収で世界展開狙う楽天、iPhoneホーム画面に攻めて来る?


 
楽天は2月14日、無料通話アプリ「Viber」のViber Media社を約920億円で買収すると発表しました。「Viber」は音質の高さで世界的に人気があることから、楽天はViberを足掛かりにネット通販事業でグローバル展開を加速させたい意向です。
 
楽天は、昨年12月に「楽天でんわ」提供に続き、無料IP電話とチャットでスマホサービスの総取りを狙う戦略があるかもしれません。

2億8,000万人のユーザーを持つViber

Viber」とは、2010年にサービスを開始した、世界に2億8,000万人のユーザーを持つ無料通話・メッセージアプリです。アカウント登録やログイン不要でIP電話が利用可能なことから、Skype以上に使い勝手が良いと評価するユーザーも多いサービスです。サービスを提供するViber Media社は、東地中海に浮かぶ人口約90万人の島国・キプロスに本社があります。
 

 
iPhone、Android等のほか、2013年5月には「Viber Desktop」が提供され、Windows / Macでも無料ビデオ通話・チャットができるようになりました。チャットにはLINEのスタンプと同様、ステッカーと呼ばれるキャラクターが利用可能です。
 
Viberのチャットステッカー
 
さらに2013年12月には、「Viber Out」が提供開始され、Viberを利用していない固定電話や携帯電話にも低価格で発信可能となりました。
 
2012年3月にMMD研究所が発表した、スマホユーザー対象の「無料通話サービスの登録率及び利用実態調査」ではLINEの43.1%、Skype32.8%に次ぐ19.8%で3位の利用率と、日本のスマホユーザーにも多くの利用者がいます。


MMD研究所の調査結果でViberは3位

出典:MMD研究所

Viber買収を足掛かりに世界展開の加速狙う楽天

今回の買収目的について楽天は、「Viber社の持つ、幅広い顧客基盤を活用し、ECサービスやデジタルコンテンツサービスをグローバルに提供するプラットフォームを構築するため」と発表しています。
 
楽天によるViber買収は海外メディアも大きく報道しています。例えばウォール・ストリート・ジャーナル電子版は、楽天が社内公用語を英語にしたこと等を紹介し「日本最大のオンライン小売業・楽天が真のグローバルプレーヤーになるためにViberを買収」「ソフトバンクの後を追うグローバル化への熱意」と報じています。
 


Viber買収を足掛かりに世界展開の加速狙う楽天

The Wall Street Journal


 
日本経済新聞によると、国内ではViberから固定電話への通話を無料とするキャンペーンや、ステッカーの無料配布などのキャンペーンを計画している模様です。
 

楽天、スマホのサービス総取り狙う?

楽天は昨年12月、グループ会社のフュージョン・コミュニケーションズの回線を利用して通常の携帯電話の半額で通話ができる「楽天でんわ」を提供開始しました。自分の携帯電話番号から発信できることや音質の良さが月額料金の高さに悩むスマホユーザーに受け、3日間で10万人の利用者を獲得しています。
 
rakuten-denwa
 
「楽天でんわ」で「電話」サービスを提供し、Viber買収で「IP電話」「チャット」を提供する楽天は、スマホのサービスを丸ごと手がけようとしているのかもしれません。
 
 
参照元:楽天日本経済新聞The Wall Street Journal
執 筆:hato

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iPhone Mania編集部

iPhone Mania編集部です。iPhone、MacなどApple製品が大好きな国内外のライターが集まり、2013年から記事を執筆しています。Apple製品の最新情報から使い方、お役立ち情報まで、幅広くお伝えしていきます!

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