NFLやメジャーリーグでも?iOSと互換性のあるBeacon技術を採用、広告を配信
ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)がスーパーボールの期間中にフットボールファンに各個人のスマホにパーソナライズした広告を配信できるようにニューヨークのタイムズスクエアやメットライフ・スタジアムにBeaconネットワークを設置した模様です。
NFLのManish Jha氏の説明によりますと今回のBeaconの設置は配信するマイクロロケーション広告の効果を測定する実験のためだとニューヨーク・タイムズに説明しています。
クリック&モルタル型のこれまでにない新しい広告手法
同氏によるとBeaconによる広告の配信はバーチャルなネット広告と現実の社会を結ぶ、クリック&モルタル型のこれまでにない新しい広告手法で、今回の実験ではスーパーボールの期間中、NFLはBeaconの技術と広告の効果を測定するのが目的であり、来場するお客さまの個人情報や位置情報にアクセスしたり、プライバシーを侵害することはありませんと述べています。
Appleは既に全米にある自社のApple StoreやデパートのMacy’sなどでBluetoothを使用した省電力タイプのiBeacon技術を実用化しており、位置情報に応じてユーザーと広告主との双方向での通信を可能とし、ユーザーのもつiPhoneなどのモバイル端末にユーザーの位置情報に合わせてパーソナライズされた広告や情報を配信することが可能となっています。アップル以外の各社でも同様の技術を使用したiOSやAndroidとも互換性のあるシステムの構築がはじめられています。
NFLではQualcomm製のBeacon製品を利用
今回のニューヨーク・タイムズの記事では明らかにされていませんが、掲載された写真によりますとNFLではQualcommのGimbal製品を採用しているようで、安価なタイプでは発信機は1台当たり約5ドル(約510円)から購入できiOSデバイスと互換性がありますが、AppleのiBeaconよりも通信距離が短いという難点があります。
AppleのiBeaconではiPhoneやiPadなどで相互に通信が可能なのですが、Gimbalの製品では発信側のコンテンツサーバ機能と受信側の機能のどちらかにしか使用できず、現在は安価なSeries 10と10ドル(約1,000円)のSeries 20の2つのモデルがあります。
Beacon技術を利用したパーソナライズ広告の展開は今回のNFLだけではなく、アメリカのメジャーリーグでも今年のシーズンから20のスタジアムでQualcommの製品を使用した広告が配信される予定です。
参照元:Apple Insider
執 筆:リンゴバックス
iPhone Mania編集部
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