iPhone XのFace IDのデビューと共に、Kinectの生産終了

iPhone X
 
iPhone XFace IDを可能にする3Dセンサーモジュールの元となっているMicrosoftのKinectが生産終了となりました。

Face IDの起源はMicrosoftのKinect

iPhone XFace IDは、30,000点以上の赤外線ライトを、人それぞれ大変ユニークである顔の骨格に照射することで個人認証を行なう新機能です。
 
あまり知られていませんが、Face IDの3Dセンシング技術の起源はMicrosoftのKinectであり、同技術開発を行なったイスラエル企業のPrimeSenseを、2013年にAppleが買収しています。
 
Face IDに使用される3Dセンサーモジュールの生産難航は、Kinectの3Dセンシング技術を、スマートフォン画面上部のごく限られたエリアに圧縮することの難しさからきているといわれています。
 
Appleの最高デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏も、iPhone Xの開発は5年以上前から始めていたと認めるほど、3Dセンサーモジュールの生産には精度の高い製造技術が要求されます。

Kinectは最初はゲーム機のただのアクセサリだった

Microsoft KinectがXbox 360のアクセサリとして発表されたのは2010年の秋のことです。モーションコントロールゲームが次々と登場する中でのデビューでした。
 
Kinectは発表当初は爆発的にヒットしたものの、技術的な限界によりゲームプレイの幅が拡がりませんでした。
 

 
その後、3Dセンシング技術が大きく改善され、次世代ゲーム機であるXbox Oneの標準アクセサリとして再デビューします。
 
しかしながら、PlayStation 4よりも100ドルも高価なXbox Oneパッケージの売上は伸びず、価格を下げるために付属品として売り出されることになります。その時にMicrosoftのKinectへのサポートはほとんど無に等しくなったといいます。
 

 
そして今週、Kinectの生産終了が米メディアのFast Companyにより伝えられました。
 
 
Source:AppleInsider, Fast Company
(lexi)

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