昨今のデジタルデバイスのデザインは、ほぼすべてドイツのBauhausに代表されるようなミニマリストの線に沿っているといわれています。その中でGoogleは、Google Homeなどの新製品のデザインを、カラフルでおもちゃのようなイタリアモダンデザインのテイストで仕上げてきました。1960〜70年代のイタリアモダンデザインの製品と照らし合わせることで、Google製品の特異さが際立ってきます。
デバイスは全部グレーじゃなくてもいい?
最近のデジタルデバイスといえば、白、シルバー、グレー、黒を基調とし、四角、円を多用するミニマリストのデザインが主流となっています。
このガジェットデザインの潮流は、ドイツのBauhausが始まりになっているといわれており、独企業の電動歯ブラシなどで知られるBraunの過去のデザインが特に大きな影響を与えたといわれています。
Braun SK 2 Radio (1960)
Braun T3 (1962) vs Apple iPod (2001)
Google製品とイタリアモダンデザインの復活
一方、Googleは、Google Home、Pixel Buds、Google Clipsなどで、イタリアモダンデザインの再起を思わせる、カラフルでおもちゃのようなテイストを持ち込んできました。
現在はTelecom Italiaの傘下となっている、タイプライター製造・販売会社として創業されたOlivettiの1960、70年代のデザインを思い起こさせます。
Google Daydream View (2017) vs Olivetti Divisumma 18 (1972)
Google Home (2017) vs Olivetti Programma 101 (1962)
Olivettiの代表的なタイプライターであるPraxis 48(1964)をデザインしたデエットレ・ソットサス氏は、イタリアモダンデザインに関して次のように語っています、
マシン全体がジョークのようにも理解できる。面白おかしく、かつ大切に思えるように作ってあるんだ。シリアスな機械を相手にしているというよりもおもちゃを扱っているような感じがいい。
Olivetti Praxis 48 (1964)
Daydream View VR Headsets (2017)
Source:Prototypr
Photo:Nite_Owl/Flickr
(lexi)